彼の作品に駄作がほとんどないのも、彼がスターである証拠の一つだろう。『作品を選んでいる』のだ。ディカプリオなどもそうである。ドウェイン・ジョンソンらのように作品を選ばないで数をこなす役者もいれば、彼のような役者もいる。よって、『マーヴェリック』ではその宣伝から公開時期から、かなり緻密な戦略が練られていたのがにじみ出ていた。もちろん『マミー』は酷評されたし、脇役として出ている映画もあるが、一つ一つに無駄がないところから、戦略的に映画俳優をやっているように見える。
ちなみに私は『マミー』がかなり好きだった。映画館では時間が止まった感覚を覚えた。この現象は稀にしか起きない。その意味で、『コラテラル』のクラブシーンは鳥肌ものだった。映画館で見たかった。『カクテル』も『マイノリティ・リポート』も上位に来る。『ジャック・リーチャー』は『アウトロー』で終わらせた方がよかった。