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『レッドクリフ』を最大限に楽しむために観るべき映画をピックアップ。
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まずはこの映画。西暦208年、曹操率いる20~80万の魏軍に対抗するため、劉備の『蜀(しょく)』、孫権の『呉(ご)』が手を組むことになる。だが、それでも劉備・孫権の連合軍はわずかに5万という劣勢であった。周瑜や諸葛亮孔明といった天才軍師の力を借りながら、この大勝負を覆すことが出来るか。
レッドクリフで曹操の役を演じている役者が、この映画で主演にも等しい人物として出演している。要は、まずは有名な違う映画を観て、レッドクリフの役者に重み、奥行きを作るということだ。
ここで、同じその俳優が始皇帝を暗殺する役の荊軻(けいか)として出演している。どちらも極めて重要な役だということだ。トニーレオンや日本人俳優は知っているはずだが、更に『そういう男が、曹操を演じている』ということで、あの作品に奥行きが出る。
私自身が、初めて『レッドクリフ』を観た時に曹操の俳優を(誰やねん)としていて、その無知を思い知った経験があります。のちに、前述したような名作を観て知っていったわけですね。(彼が曹操だったか)と気付いたわけです。私はそういう俳優や監督などの裏情報にはあまり興味がないのですが、その一方で、そういう裏情報を知ると映画の奥行きが深くなる事実も痛感しています。この中では最もエンタメ性が高い作品が『レッドクリフ』ですから、それを軸にしました。
『グラディエーター』を最大限に楽しむために観るべき映画をピックアップ。
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帝政ローマ時代中期を舞台とし、あるローマ軍将軍が皇帝アウレリウスと皇太子コモドゥスの確執に巻き込まれていき、剣闘士(グラディエーター)として名を上げていく物語。
イタリア・ナポリ近郊、ヴェスヴィオ山のふもとにあった古代都市ポンペイ。西暦79年のヴェスヴィオの大噴火で発生した火砕流によって地中に埋もれたことで知られるが、映画ではそのシーンを切り取っている。ここで『剣闘士』が登場する。
紀元前70年頃にあった『スパルタクスの反乱』がメインテーマとなる。それは、共和政ローマ期にイタリア半島で起きたローマ軍と剣闘士・奴隷による戦争である。その革命的反乱を起こしたのがスパルタクス。ここでもキーワードは剣闘士である。
帝政ローマの時代に、国を失った民族であるユダヤに生まれた青年:ベン・ハーとイエス・キリストについて描かれる。ここでも戦車競争としてほぼ闘技場のような光景が展開されるが、これらの映画を通して『そういうことが当たり前だった』ということが見えてくる。
現代で『剣闘士』と言われてもピンと来ないのは、それが活躍していないからです。しかし『サッカー選手』と言われればピンときます。彼らが活躍しているからです。倫理的な問題もありますが、軸はこれだけの理由ですから、『グラディエーター』を最大限に楽しむためには、まず剣闘士がいるのは当然のことだ、という常識を頭に植え付ける必要があり、これらの映画を覗いてみたいわけですね。今回の場合はどれもが名作なので、想像上効果で一つ一つを最大化できるでしょう。ちなみに、イタリアの世界遺産で有名なコロッセオも、建設後、剣闘士競技や野獣狩りといった見世物を市民に提供するために長く使用され続けました。
『エリザベス』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
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ヘンリー8世がカトリックを捨て、新教である国教会を打ち立てたことで国内外に新旧の宗教抗争がくすぶる16世紀のイングランドで、エリザベス1世の前半生の人生を描く。
『エリザベス』のその後のエリザベス1世を、同じスタッフとキャストで描く。カトリックだった異母姉メアリー女王のあとに、プロテスタントのイングランド女王として即位したエリザベス女王のその後が描かれる。有名なスペインとの『アルマダの海戦』は1588年となる。
16世紀のイギリスを舞台に、エリザベス女王の母であるアン・ブーリンと、その妹メアリー・ブーリンの姉妹を巡る歴史劇である。よって、まず最初にこれを観て彼女の母の歴史を知っておくことで、これらの映画の奥行きが一気に広がる。
まずは『ブーリン家の姉妹』で、エリザベスの母の歴史を見ます。その後は『エリザベス』から前述した順番で観ていくことで映画を何倍にも楽しむことができますね。特にこの『エリザベス』というのは『世界一有名な女性の名前』といっても過言ではない名前ですから、歴史的に極めて重要で、勉強の意味でも見ごたえがあるワンシーンになりますね。ちなみに、『映画は史実と違う』というのは大前提で考えることです。我々は鑑賞であくまでも概要を掴むだけ。それさえ知っていればこれらの映画は『教科書の贅沢な付録』となる。ちなみに、エリザベスの最後のシーンでさも『こうして白塗りの有名な女王が誕生したのだ』と言わんばかりの厳かなシーンがありますが、実際にはあの白塗りの化粧は『鉛入りのおしろい』であり、そのせいで顔は荒れるし頭ははげるしで、踏んだり蹴ったりだったという裏話があります。でも、そこにケチをつけるのは野暮ですね。
『TENET/テネット』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
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これは謎を楽しむ映画でもあるので詳しくは書けないが、第三次世界大戦を阻止する為の謎の存在”TENET”、というのが一つの鍵となる。私はこれすらも知らない状態で観たのでこれ一つ知っておくだけで結構分かりやすくなるだろう。
80歳の状態で生まれ、年を取るごとに若返る人生を与えられた男の一生を描く。これも時間感覚をストレッチするために有効な作品となる。
「火の七日間」という最終戦争によって、巨大産業文明が崩壊してから千年後の地球。荒廃し砂漠化した大地は錆とセラミック片に覆われ、「腐海」という有毒の瘴気を発する菌類の森が徐々に拡大していた。瘴気と腐海に棲む昆虫に似た巨大な蟲達に脅かされ、わずかに生き延びた人類は衰退の一途を辿っていた。
ナウシカで考えるのは『環境破壊によって絶滅に追い込まれる人間』で、それ以外が『時間感覚』です。『テネット』では『微塵もそのシーンが描かれない』のですが、会話を聞いていると舞台背景が見えてきます。未来では、人間がエコよりもエゴを優先させる現在の態度を改められず、ついには環境破壊によって地球に住めなくなってしまいます。そしてノーランが以前作った『インターステラー』のように惑星移住の画策をするのではなく、今度は時間を逆行させるシステムを開発する人間が登場するわけです。そして映画では、その『逆行世界』と『順行世界』の世界大戦が起ころうとするし、それを止める人たちが活躍したりします。要するに、この話の根幹にあるのは『地球の環境を大事にしよう。取り返しのつかないことになる前に』というメッセージなのです。
『大いなる遺産』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
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イギリスの文豪チャールズ・ディケンズの長編小説。孤児である主人公ピップがその少年時代から青春時代を回想のうちに語るといった半自叙伝的な形式を用いており、これはまたディケンズがその経験を元にして書いた半自叙伝的な小説である。
『大いなる遺産』では、イーサンホークが主人公、グウィネスパルトローがヒロイン、デニーロが引っ搔き回すアウトローとしてある種分かりやすい配役を演じているが、『大富豪の老婦人』の立場にあるアン・バンクロフト演じる女性の様子が、上一つではどうも理解しづらい。
だが、『奇跡の人』やこの映画を観ることで、彼女に『一筋縄ではいかない頑固な女性』あるいはかつてライバルと『アンナ・カレーニナ』の主演を巡って戦ったこともあるバレエダンサーというイメージが湧いてくる。
ディケンズの名作として名高い『大いなる遺産』で、イーサンホークは主役ですが、印象的にはシナリオに飲み込まれていく青年にとどまります。グウィネスパルトローはミステリアスな女性、そして最も注目すべき人物は、ロバートデニーロとなります。彼がこの映画を面白くしていると言っていい。そして、知識がない時にこの映画を観たら意味不明な存在としてスルーしてしまいがちなあの老婦人にも、こういう奥行きがあると知ったら、更にこの映画が楽しくなります。私は彼女について知らなかったので、(誰やねんこのおばさん)程度にしか思えませんでしたが、ただ私に知識がなかっただけだったのです。
『ジェミニマン』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
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伝説のスナイパーとその若いクローンとの戦いを描いている。この映画だけを観れば、『そこまでヒットしなかったそのあたりにあるSF映画』と同じラインに並んでしまう。
ここからはネタバレが含まれるので注意したい。この映画では、戦争によって心に大きな傷を負った青年が描かれる。映画前半で描かれるのは『彼の幻覚世界』で、実は彼は戦争によって心を病んでしまったのである。
『ジェミニマン』では、極秘特殊部隊「ジェミニ」としてクローンを使った兵士たちの姿が描かれます。そして『マディソン郡の橋』が作品全体で不倫を否定はする、という体をとったように、この映画でも全体的にはクローンに対する倫理的な問題に眉をひそめる感じで、物語が進んでいきます。しかし、敵が言うこの一言には、とても重みがあります。「感情のない最強のクローン軍団さえいれば、普通の兵士は死なず誰も悲しまない」これは、この前述した映画を観た後に考えると、とても深い言葉となるのです。その他にも、『アメリカンスナイパー』等、戦争のPTSDで苦しむ人たちの映画は別のレシピにまとめています。戦争自体が存在NG。しかし、それでも戦争は、ある。
『死亡遊戯』を最大限に楽しむ映画をピックアップ。
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ドラゴンへの道
ビリーは『ドラゴンへの道』撮影中に天井から照明が落下してくるなどの脅しを受けるが、かたくなに契約を拒否する。
色々なオマージュが多いこの作品だが、ユマサーマン演じるブライドが着用する黄色いトラックスーツはブルース・リー(『死亡遊戯で着用』)へのオマージュである。
死亡遊戯は『ドラゴンへの道』と『ドラゴン怒りの鉄拳』のシーンがありますから、それらの映画を観ているとより楽しめるということになります。『キルビル』は、死亡遊戯を見ていると面白い感じですね。しかしこの死亡遊戯ですが、シナリオがそのまま彼の暗殺論に酷似しています。香港映画を牛耳るマフィアに嫌気がさしていたブルースリーはそれに逆らう態度を取りましたが、『俺たちに逆らうとブルースリーであろうと殺す』として、マフィアが彼を暗殺したというのです。彼の死因には様々な説がありますが、一体真相はどうなのでしょうか。この映画はブルース・リーが1972年秋にクライマックスのアクション・シーンのみを撮影後中断、急逝により未完となりました。