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まずは英数字のタイトル。
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ブラピの怪演が光るテリーギリアム監督の至極の名作。彼の作品は他にもほぼ観たが、ことエンタメ性で言えば『フィッシャーキング』以外はどれもこの映画の足元にも及ばない。
あのスピルバーグとキューブリックが実際に共作しようとしていた幻の映画。ラストシーンをめぐり『キューブリックならあそこで終わらせていた』という論争があったりして話題が尽きないが、私は後でキューブリックのことを知り、前に作品を観て、至極の名作だと感じたから、間違いない。
10代の頃に無駄に観たのでホラー映画は観ない主義だが、スティーブキングのホラーはただのホラーではなく至極のエンターテインメントなのだからすごい。
『AI』の件は私が『キューブリックと私は同じ価値観を持っているのだよ』と言いたいのではなくガチです。同じようなことが『パフューム』を観た時にありました。映画を観る前にいちいち事前情報なんて調べませんよね。特に私のようにたくさん観る人間はそうです。子供の頃はドラえもん等の映画をたまに観るからパンフレットを買ったりして、ワクワクしながら鑑賞しましたが、今ではネタバレを嫌いますから。キューブリックはこの映画にも目をつけていたようです。確かに、そこまでヒットしていない知名度もない、主演もまだ二番手が似合う俳優で、狂気に満ちた作品なのに、どこか卓越しているものがあったのです。『AI』にも同じ感覚を得ることができました。
あ行の極上のエンターテインメントをピックアップ。
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12年間記録を保持していたキャメロンの『タイタニック』(1997年)を上回り、興行収入世界歴代1位の作品となった。その後、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)に抜かれるも、2021年に中国での再公開によって興行収入が上乗せされ、歴代1位を奪還した。3D映画の世界的な波をうまく利用した例だが、作品の内容も斬新でインパクトの大きい映画だ。
上記にあるように2021年まで興行収入世界歴代1位の作品だった。たくさん展開があることに文句をつけようと思えばできるが、私は単純に映画好きとして、たくさんの展開が観れることがただただ楽しい。ドラマなど毎週一時間1クールやるのだから、この程度のボリュームなら何も問題はない。
奴隷制度が当たり前だった時代に、奴隷制度の廃止を訴えたイギリス人の物語。そして、あの『アメイジンググレイス』の作者も登場する。我々は最後、この曲を聴くとき背筋が無意識に伸びているだろう。
1952年の映画だが、異彩を放っている。ハリウッドを代表するミュージカル映画の傑作として知られ、批評家から「ミュージカル映画史上最高の作品」と評されることがよくあるなど、その実力は折り紙つきである。正直まだ観ていない人はなめているだろうが、それでいい。それが最高のスパイスになる。
紀元前4世紀のマケドニア王アレクサンドロス3世(アレクサンダー大王)の生涯を描く伝記映画。単純に、彼が堂々と主演で活躍する映画を観れるだけで極上のエンターテインメントである。
禁酒法時代のアメリカ・シカゴを舞台に、正義のためにギャングのボスであるアル・カポネを逮捕しようとするアメリカ合衆国財務省捜査官たちのチーム「アンタッチャブル」の戦いの日々を描いた実録映画。テーマも内容も音楽も、すべて卓越している。
鬼才クリストファーノーランの名作の一つ。キャスト自体もかなり豪華なのだが、後になって振り返ってみると、俳優の演技よりもこの映画のシステムの方を思い出すあたりが、ノーラン節というところ。『メメント』も『テネット』も『インターステラー』も『ダンケルク』も、似たような印象となる。
この映画は『ブラックホールを初めて視覚化した』とか、相対性理論がどうとかそういう理論物理学的な話も超専門的で卓越しているが、『それよりもすごいもの』が描かれている。私はそれを研究した立場だから目立って見えたが、ノーランなら『知っていたやった』ということがあり得るからすごい。
午後ローで3度ほど見かけたのだが、その雰囲気に引っ張られなぜかB級っぽさを感じてしまって、観ず嫌いになっていた作品。だが、いざ真正面から観てみるとこれはすごい。メルギブソンの怪演が見事に作品の軸となり、我々をミステリアスなエンターテインメントの世界に引き込んでくれる。
実際の元株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの波乱万丈の伝記映画。マフィアでも何でもないがかなりアウトローな作品で、パーティやドラッグに抵抗がある日本人には万人受けしないだろう。だが、世界規模で考えたらこれは至極のエンターテインメントである。ディカプリオの怪演がすごい。
これはもう映画ファンなら誰もが極上だと感じる作品だ。スタローンにステイサムはもちろん、シュワちゃんにブルースウィリスにメルギブソンにハリソンフォード。かつてのハリウッドを支えたメインタレントたちが共演するだけですごすぎる。
ユダヤ教の開祖モーセの伝記映画。旧約聖書の出エジプト記をもとにして、モーゼに率いられたヘブライ人がエジプトを脱出する過程を描写した作品である。こういう作品を作ると批判する人もいるが、アメリカ人の神であるイエスも元々ユダヤ人から始まっている。あまりにも重要なシーンを切り取った映画だ。
2004年に発表された桜坂洋のライトノベル『All You Need Is Kill』をもとにした脚本をもとにした映画で、トムクルーズがその主演を務める。それだけで日本人なら高揚するものを覚えるのだが、内容的に日本人のツボとでもいうのか、私はラストシーンなどが特に最高だったと感じた。
『インターステラー』の『それよりもすごいもの』というのは『愛』のことです。五次元の世界を見つけてマシューマコノヒーが娘に対してメッセージを送りますよね。この演出には当然あのノーベル物理学賞受賞者でもある理論物理学者のキップ・ソーン等が監修をしているはずだから蓋然性はあるわけです。時間を飛び越えて物を動かし、その不自然な物の落ち方などでメッセージを届けることができる。受け取る側が賢ければこれをただのラップ現象とは捉えない。しかし、どうしても説明できないシーンがありませんか?あれは一体なぜだかわかるでしょうか。偶然描いたのかもしれませんが、あのシーンは恐らく、人類が『認識』できる『最高の存在』を証明しているシーンです。
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アレクサンドル・デュマの『ダルタニャン物語』をベースに作られた、『三銃士』のその後の話である。三銃士と言えば、ダルタニアンと共にルイ13世と戦ったフランスの騎士たちだが、これはその息子のルイ14世の話だ。この話は実によくできている。
インド映画の至高の名作。インドの悪い部分にもスポットライトを当てながら、しかし人間として生きていくために絶対に欠かせない『前向きさ』が作品に込められている。インド特有のダンスシーンもあるが、それが気にならないほど、インドの良い部分を観ることができる優秀な映画だ。
興行的には失敗したものの、黒澤明を筆頭とした業界関係者からの評価は非常に高い極上の名作。松田優作は『ペントハウス』誌(講談社)のインタビューで、主人公を演じたロバート・デ・ニーロについて『今世紀生きているうちは、とてもじゃないけど勝てっこねえ。何て言うか役者として誰も行かなかったところに、デ・ニーロはさわった気がするんだ。』と発言している。
十字軍が聖地エルサレムを奪って約100年後、1184年のフランスが舞台となって始まる。1000年以上続く『パレスチナ問題』が最も加熱した、イスラムの英雄サラディンと、十字軍の英雄ボードゥアン4世が存命だった時代の物語。歴史を学んだ人間からしたら目を背けるわけにはいかない重要なシーンだ。
湾岸戦争で英雄視されている人物に違和感を感じ、その謎を解いていくミステリー仕立てのエンターテインメント。冒頭の音楽から異彩を放っていて、デンゼルワシントンが終始物語を最高に盛り上げてくれる。
クリントイーストウッドは演者としても監督としても大活躍している名優だが、『ダーティハリー』の勢いを知らない世代からしたら、彼のNo.1映画はこの映画と言うことになるだろう。
スティーブンキングの名作。彼原作の映画はほとんどが名作だ。この映画でも人間としてのギリギリのラインまで急降下して我々にスリリングな体験をさせてくれるが、しっかりとその後に上昇して、B級ホラーのような無意味な虚無感を与えず、むしろその真逆のインパクトを与えてくれる。
19世紀に活躍した興行師、P・T・バーナムの成功を描くミュージカル映画。特に映画館で鑑賞することで最大化できる映画だが、名作に欠かせない『前向きさ』が前面に出ているので、センシティブな内容を扱っていても、観た人の気持ちをスッキリさせてくれる力を持っている。
デヴィッドフィンチャーの映画は『すべて面白い』と私に『自然に言わせた』からすごい。この作品もそのうちの一つだ。マイケルダグラスのような頑迷に見える頑固なアメリカ人キャラクターだからこそ、この面白さが完成する。
90年代の不朽の名作。ウーピー・ゴールドバーグがアカデミー助演女優賞を受賞し、作品自体もアカデミー作品賞、編集賞、作曲賞にノミネートされたが、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』という強豪の存在のため他はアカデミー脚本賞を受賞するにとどまった。音楽、ドラマ共に、時が経っても名作と言わせる映画は限られている。
初期の映画もそうだし、女性版の映画も遜色なく面白かった。この映画はあの印象的なBGMの力も作品の大きな魅力の一つだ。映画館にいた外国の観客が、あの音楽が流れたら楽しそうに踊っていた。
海外版は全米のみならず世界50か国で上映されて人気を呼び、400億円もの外貨を得ると共に、怪獣「ゴジラ」の名を世界に轟かせた。スティーヴン・スピルバーグも少年時代に本作品を観て「どうして怪獣をあんなに滑らかに動かせるんだろう」と衝撃を受けたという。
この世界にマフィアがどうやってできたのかという話が根幹にあり、かつアメリカで暗躍する実在のマフィアたちの歴史なども混じっていることから、この映画は芸術性も高く、歴史的にも重要な映画である。
トムクルーズが悪役を演じたことで話題になった。タクシー運転手が主役で、タクシーの車内など地味な映像が軸となると思いきや、『メリハリ』がすごい。この映画はあのクラブのシーンがあることで、極上のエンターテインメントに引き上げられている。この映画のためにこのレシピを用意したようなものだ。
この中の作品を観て思うのは、確かに『映画に音楽は欠かせない』という王道の印象。しかし、特に音楽が目立つわけでもないのに極上だと言わせる映画もいくつもあることから、これらの映画の実力が超優秀であることが分かります。いい映画というのは、ノーガードで何気なく鑑賞した人間の心を、音楽なしにわしづかみにできるほどの実力を持っていますからね。しかし音楽ももちろん欠かせません。
さ行の極上のエンターテインメントをピックアップ。
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ブルースウィリスとリチャードギアの2トップが豪華に共演し、シドニーポワチエという名優がそれを陰で確実に支える。実力派が揃い、見事にシナリオをスリリングかつミステリアスに演じていて、最後のシーンは日常にすぐに戻ることができない異彩を放っている。
どうして監督がいいと名作ができるのだろうか。マーティン・スコセッシという男もまた、『後で知ったらこの人だった』という実力者である。心の深奥までたどり着いたことがある人だけが、この映画の価値を本当に理解する。
フランスの英雄ジャンヌダルクを描いた伝記映画。スコセッシというなら、リュックベッソンもまた同じである。この映画を観た歴史の教師が『これはひどい』と史実と照らし合わせてそう言ったらしいが、違う。私は映画とドキュメンタリー映画の違いを理解している。これは、すべての『宗教を持つ者』に衝撃を与える作品だ。衝撃すぎて、おそらく隠蔽するだろう。
これは本人も認めているように、まずヒースレジャーがいて価値が出ている映画だろう。だが、監督が『ハングオーバー』等も作っていることからエンタメ性が優れていて、ジョーカーという男にきちんとスポットライトが当たっている。ゆえに際立ち、素材が素材なだけに観る人に強いインパクトを与える。
色々な要素が盛り込まれていて、その総合点で評価が高くなっている。スカヨハは可愛いし、子供たちはキュート、ワイティティはユニークで面白く、サムロックウェルは渋い。そこに、ヒトラーという稀代の人物が一時的でも天下を獲った時代背景が加わるわけで、見ごたえがたっぷり詰まった作品だ。
あ行に『インディジョーンズ』を入れなかったが、私は少し世代がずれるからだ。だがあの映画と音楽で胸を躍らせた記憶はある。俯瞰的に見て、ハリソンフォードの代表作を一つしか挙げられないのなら、私はハン・ソロが登場するこの映画を選ぶだろう。ダースベイダー然り、主役以外の要素がここまで光る映画も珍しい。
一流ジャズドラマーを目指す青年の物語で、主演のマイルズテラーが鬼教官によって流血するまでドラムを叩くシーンがあるのだが、あれは実際の彼の血だという。その狂気とガチの真剣さが画面から伝わってくる、至極の名作。
キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人事件と、その事件を追う刑事たちの姿を描いたサイコ・サスペンス。デヴィッドフィンチャーが監督で、ブラッドピットが主演。脇にモーガンフリーマンと役者がこれだけ揃っている。ケヴィンスペイシーも『カイザーソゼ』の影響もあるし、スキャンダルさえなければこの手のキャラクターで今もまだ最前線にいたトップ俳優だっただろう。
どれも名作中の名作ですよね。個人的にはこの中では『シャッターアイランド』と『ジャンヌダルク』のような深奥まで潜り込んだ映画が好きです。私自身が人生でたくさん深く考え込んできた、本棚にある500冊のほとんどが哲学、宗教、心理学、脳科学、人体の仕組みといった『人間』についての本ということもあり、こういう映画がストライクなんですよね。ですから、『セブン』はもちろんここに該当するほどの名作ですが、彼が完全犯罪者というのは甘い。世界規模で考えれば『たとえのこぎりで手足を切断されても、自分を見失うな。』(中部経典『鋸喩経』)という教えを説いた人もいるくらいですからね。
た行の極上のエンターテインメントをピックアップ。
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『バットマン ビギンズ』(2005年)、『ダークナイト』(2008年)、『ダークナイト ライジング』(2012年)の3作品で完成するダークナイトトリロジーだが、特に異彩を放っているのがヒースレジャーがジョーカーを怪演するこの作品。この先どんなことがあっても必ず、このジョーカーと比べられることになるだろう。
アカデミー賞では『イヴの総て』(1950年)と並ぶ最多ノミネート作品となり、作品賞と監督賞を含む11部門を受賞し、『ベン・ハー』(1959年)と並ぶ単一作品での最多受賞作品となった。2010年にキャメロンが監督した『アバター』がこれを超えるまで、史上最高の興行収入を記録。この映画がすごいのは、3Dパワーもヒーローの総合パワーも使わず、単体でこの結果を出しているということだ。
またもマーティン・スコセッシである。そこに、ディカプリオとジャックニコルソンという二大巨頭が加わるのだからこれはすごい。かつ脇を固めるのはマットデイモンにマークウォールバーグで全員が主役級だ。そしてシナリオが香港で歴史的な記録を作った秀逸な脚本なのだから、まさに映画界のエリート作品といえる。
コロナ禍にあって低迷した映画界の救世主となったノーラン作品。デンゼルワシントンの息子ジョン・デヴィッド・ワシントンとロバートパティンソンという次世代を担うキャストを使ったところもいい。色々と論争が巻き起こったが、映画界が盛り上がったのが事実だ。
こういう映画に出逢えるから、映画鑑賞は忘れられない。「90年代の女性版アメリカン・ニューシネマ」と評されており、また、ブラッド・ピットの出世作としても知られる。
デヴィッドフィンチャーだ。おそらく私はこの映画以外でリスベットを知っていたら、その特徴的な外見のインパクトから、好きになれなかっただろう。そういう個性的なキャラクターを万人向けにカスタマイズするために、華奢な可憐さを隠せないルーニー・マーラを選んだあたりがすごい。
古代ギリシアのトロイア戦争を元にした歴史戦争映画で、そこを切り取っただけでも素晴らしい歴史映画だ。事実かはさておき。人類が最初に記録した戦争は、紀元前1285年頃のカデシュの戦い(古代エジプトとヒッタイト)で、これは『エクソダス』で描かれる戦争である。だが同時期の紀元前12世紀頃にこのトロイア戦争があった。
物作りで世界の頂点に立つ実力がある日本は、特に『車、アニメ、漫画、ゲーム』などが優れていて世界から称賛されています。同じようにクリストファーノーランが、『アメコミ』という伝家の宝刀に違った角度からスポットライトを当て、崇高な存在に引き上げます。主演のクリスチャンベールは最初ヒーローものが嫌いだったようですが、どうもこの作品は様子が違うと思い、真剣にこれを演じます。そして、そのストイックな彼の演技に呼応する形でヒースレジャーが参戦。彼もまた、ヒーロー映画を好むような人ではなかったようですが、天才が呼応しあって創られた奇跡の作品、それこそがこの『ダークナイト』なのです。