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MOVIE RECIPE
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『MOVIE RECIPE』-映画がより楽しくなる魔法のレシピ-
- レシピ数:10
- 紹介映画:66
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。
1.『異文化とのふれあい』
国家が違うと文化も価値観も言語も違う。そうするとやはり衝突は起きやすいが、時には人生の教訓を得ることもある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アンナと王様』
- 『ラストサムライ』
- 『インドへの道』
- 『ヴィクトリア女王 最期の秘密』
- 『ワールド・オブ・ライズ』
- 『ザ・ビーチ』
- 『ラストキング・オブ・スコットランド』
- 『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
- 『刑事ジョン・ブック 目撃者』
- 『スティーブ・ジョブズ』
- 『マルコムX』
- 『セブン・イヤーズ・イン・チベット』
- 『王様のためのホログラム』
- 『砂漠でサーモンフィッシング』
インドで生まれ育ったアンナは、タイの前身であるシャムの近代化を目指すモンクット王に家庭教師として招かれ、モンクットの子供たちの教育を担当することになる。彼女は次第に王の器の大きさに惹かれていくが、同時にこの国の無意味なしきたりに憤りを覚え始める。
日本が世界と出会って『剣』を鞘に納め、新たな時代を切り拓こうとするその時代、アメリカでも南北戦争が行われていた。無抵抗なインディアンを迫害することによって『神』の存在を見失ったトムクルーズ演じる男はやさぐれていたが、日本における富国強兵のミッションに参加することを決め、日本文化に触れることになる。そして彼はそこで、『最期の侍』たちの生きざまを観る。
第一次大戦後の英国の植民地インドのチャンドラボアへ、英国娘が婚約者で治安判事の男を訪ねて来訪する。だが、まず植民地というだけで両者の関係は良好とはいえない。そしてその時期はちょうど、インドが独立する機運が高まってきていた時期だった。第一次世界大戦が終わった直後、イギリスがインド支配に躍起になっていたのは、イギリス自体もその体制を維持するために追い詰められていたからだった。
インド女帝でもある英国のヴィクトリア女王と、あるインド人の若者の話である。女王は彼やインドの文化に興味を持っていたことにより親密になるが、キリスト教とイスラム教という宗教の違いが根幹にあることも手伝って、中々関係が良好にならない。我々は彼女たちの交友関係を通し、世界情勢の一つの縮図を見る。
CIAの秘密工作員として世界で活躍するディカプリオ演じる主人公。彼のその極秘任務の中にはイスラム過激派の潜入調査もあった。だが、彼はそこで両者の間にある深い溝を思い知ることになる。
何かを求めるように、一人旅でタイにやってきたディカプリオ演じる主人公。。だが、新しい事をしようとしても、結局、同じ事の繰り返し。そんな時、彼は伝説のビーチの存在を知る。日常の全てから解放される夢の楽園。そんなものが本当にあるのだろうか。
1970年代にウガンダで独裁政治を敷いたイディ・アミンが、政権を奪取してから独裁者へとなるまでを、架空の人物である主治医となった若きスコットランド人の目を通して描いた作品。他国の人間の目線で描くことにより、この国の人間なら知っていて当然の『とある闇』が徐々に見えてくる様子がリアルになる。
時は1860年代。アメリカはちょうど南北戦争の真っ最中だった。アメリカで『アメリカ人』を名乗っている白人たちは、『真のアメリカ人』である先住民、つまりインディアンを迫害して追い払い、土地を開拓してこの大陸に『アメリカ合衆国』を作った。これは、そんなインディアンと白人との間に生まれた、奇妙で尊い、不思議な絆の物語である。
殺人事件の「目撃者」となったアーミッシュの少年とその母親を守ろうとする刑事の格闘を描いたサスペンス映画である。その一方で、キリスト教の非主流派として非暴力で前近代的な生活を営むアーミッシュと刑事との文化的交流や恋愛模様を描いたヒューマンドラマとしての色合いが強いのも特徴的。
大学時代のジョブズは創造神・ユダヤ・キリスト教・イスラム教・アニミズム・太陽神・思想・坐禅・食事・ヒッピー文化に心酔し、裸足で校内を歩き、一時は風呂に入らない時期もあったという。ジョブズは念願のインドにたどり着いたが、すぐに赤痢にかかって苦しむことになったうえ、放浪の末に想像とあまりにもかけ離れたインドの実態に失望する。このように、彼は異文化との触れ合いを人一倍行った人間として有名である。
若きマルコムXは懲役10年の実刑を宣告される。アメリカの国教に等しいキリスト教徒として生きていた彼だが、理不尽な境遇に神の存在を見失い、獄中でイスラム教と出会う。この映画でも、彼がどのようにして改宗したか、彼とイスラム文化がどのような関係だったのかということの一部分を見ることができる。
アイガー初登頂で知られるオーストリアの登山家ハインリヒ・ハラーの自伝の映画化。彼がチベットで過ごした7年間、彼と若きダライ・ラマ14世との交流を描く。彼はどこか傲岸不遜なところがあったが、この異文化交流で人生の教訓を得ることが出来るか、という点が一つの見どころとなる。
王様のためのホログラム
生きていくために身分を偽り、サウジアラビア国王の甥と知り合いだと誇張してIT企業の営業職に転職した男。ある日、彼は国王に立体的な映像を投影する3Dホログラムを使ったテレビ会議システムを売り込むため、サウジアラビアに派遣される。
砂漠でサーモンフィッシング(鮭釣り)をしたいというイエメンの王族からの依頼が入る。アラビアの砂漠でそんなことが出来るかどうかは考えればすぐに分かることだが、彼らにはそれを実行できるだけの財力があった。これは国家レベルの大仕事だと判断し、ミッションが進められる。
運営者
私は幼少期からずっと言語の違いに疑問を覚えていました。こういう浸透しきった問題をそのあたりの人に聞いてもたしかな答えは出てきません。単純に、『絶対に言語が同じである方が世界平和に近づく』という事実から、私は目を逸らさなかった。あれから長い年月が経ち、今ではyoutubeで世界の人々が気軽に交流し始めています。しかしまだまだ多くが翻訳機能や吹き替えに喜んでいる。でもそれは裏を返せば、『もし言語の差異がなければ、もっと世界は一つになれる』ことを意味していますよね。その土地独特の文化は遺産ですが、言語の差異だけは私はいつまでも首を傾げ続けるでしょう。
2.『アメリカとメキシコの国境』
アメリカとメキシコの国境は最も治外法権を狙って混沌としている。という印象があるのは映画がアメリカの天下だからということもであり、しかし確かな事実でもある。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『ボーダーライン』
- 『マチェーテ』
- 『トラフィック』
- 『悪の法則』
アメリカとメキシコの国境付近で、特殊部隊デルタフォースや国境警備隊らと、不法入国者やマフィアの連中が駆け引きをする。そして、最後に我々はある種の虚無を覚える。
メキシコの連邦捜査官のマチェーテは、山刀マチェーテを愛用して犯罪者を狩る凄腕の男だった。だが、その強い正義感ゆえに麻薬王と衝突し、人生を狂わされる。彼の活動エリアがテキサスだから、不法移民や国境関連の話が多く展開される。
アメリカとメキシコの両国で、麻薬密輸とそれをなくすために戦う者たちの姿を、実際に起こった事件や実在の人物をモデルに取り入れて描いた作品。なお、劇中のアルトゥーロ・サラザール将軍は、メキシコに実在した麻薬カルテル「フアレス・カルテル」の手下として働いていたヘスス・グティエレス・レボロ将軍を、オブレゴン兄弟は、アレジャーノ・フェリックス兄弟をモデルにしている。
物語は、問題を抱えたシウダー・フアレスとテキサスの国境地帯を中心に展開し、テーマとして欲、死、そして人間の原始的本能とそれらの結果を扱っている。また、本作ではニーチェが唱えた、善対悪、獲物対ハンター、道徳外などを色濃く扱っている。
運営者
国境を越えれば治外法権という考え方は間違っているように見えますが、例えば犯罪に巻き込まれた時に大使館に逃げ込めば匿ってもらえる事実などもあります。場合によっては国境越えが正義であるケースも多い。この後のレシピでもそういうケースを描いた映画をピックアップしています。我々日本人はそういうこととは無縁の生活を長い間送り続けています。このガラパゴス化した状態はメリットも生んでいるし、デメリットも生んでいますね。
3.『白人VSインディアン』
「文明程度の劣った植民地に近代文明を伝えることが先進諸国の責務である」といった思想の元に現地住民への一方的な支配や文化の押しつけ、現地資源の開発などが正当化された。この思想はイギリスでは「白人の責務」、フランスでは「文明化の使命」、アメリカでは「マニフェスト・デスティニー」(明白な天命)などと呼ばれていた。
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- 『ラストサムライ』
- 『ジェロニモ』
- 『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
- 『荒野の誓い』
- 『マーヴェリック』
この映画では最初、トムクルーズ演じる男が南北戦争において、無抵抗なインディアンを迫害することによって『神』の存在を見失ってしまうところから始まる。キリスト教の自由な考え方を追求してアメリカ大陸にやってきて自分たちの正義を信じていたが、行くべき道が分からなくなってしまうのだ。
対白人抵抗戦である「アパッチ戦争」に身を投じた戦士ジェロニモを描いた歴史ドラマ映画。アパッチ族は最後までアメリカ合衆国に抵抗したネイティブ・アメリカンとなった。彼の人生を通し、我々は何を想うか。
前述したように、インディアンと白人との間に生まれた、奇妙で尊い、不思議な絆の物語。時は1860年代。アメリカはちょうど南北戦争の真っ最中だった。ジェロニモが投稿したのが1886年だから、このテーマになるとやはりこのあたりの年代が舞台となる。
西部開拓時代が終焉を迎えた19世紀末のアメリカを舞台に、ネイティブアメリカンを激しく憎む軍人が、宿敵シャイアン族の首長とその家族を護送する旅を通じて、相互理解を深めていく姿を描いている。
1880年代のアメリカ西部を舞台に、お金は大好きだが揉め事を嫌い、拳銃や暴力よりも話術でトラブルを切り抜けるギャンブラーが活躍する物語。やはりこの時代だけあって、インディアンたちも登場し、彼らに襲われるか、どうか、というシーンがある。
運営者
やはりほとんどが1850~1880年代という時代を舞台にしています。世界的には例えば『清』がそのあたりの時期、つまり『アヘン戦争』を経て、徐々に衰退していくことになります。そしてちょうどその頃、日本は江戸時代にありました。第二次アヘン戦争でもあった『アロー戦争』は1856年に起こりましたが、1853年の日本ではペリーの『黒船』が来航したりして、文明開化が行われていきました。西洋の文物を取り入れようとした明治初期の時代の風潮のことを文明開化と言います。そして、1868年~1912年までの45年間を明治時代と呼びます。
4.『ベルリンの壁』
ベルリンの壁はドイツの中で『東ドイツ』と『西ドイツ』を分けた境界線であり、国境ではない。だが、ある種の国境と言っていいほどその境目には意味があった。『西ドイツ=資本主義』、『東ドイツ=共産主義』ということで、思想が大きく違い、その違いは戦争にも発展するほどの軋轢を生んでいた。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『アトミック・ブロンド』
- 『コードネーム U.N.C.L.E.(アンクル)』
- 『グッバイ、レーニン!』
ベルリンの壁崩壊が迫った1989年秋を舞台に、暗躍するやり手のスパイの姿が描かれる。CIAやMI6、東ドイツの秘密警察シュタージや、フランスの情報機関DGSE、ソ連の秘密警察KGBなど、世界中の猛者たちが頭脳戦を行う。
東西冷戦の最中の1960年代中盤。CIAとKGBは、核兵器拡散をたくらむ謎多き国際犯罪組織の存在に気付き、この組織を制圧するために、長年の政治的対立を超えて手を組むことになった。そして、直前まで東ベルリンから亡命する東ドイツ人エンジニアの脱出劇を巡り対峙していた、CIAエージェントとKGBエージェントが抜擢される。
主人公の男の母は、夫が西ドイツへ単独亡命して以来、その反動から熱烈に当時の東ドイツの国家体制に傾倒していた。東ドイツ建国40周年記念日である1989年10月7日の夜に、男は家族に内緒で反体制デモに参加していたのを母に見られ、母は強いショックから心臓発作を起こして倒れ、昏睡状態に陥る。その間にベルリンの壁が崩壊。では、もし母が気が付いた時それが分かったらどうなる?息子たちの一世一代の大芝居が始まった。
運営者
ベトナム戦争も朝鮮戦争も、アメリカとソ連の代理戦争です。アメリカ=資本主義国家、ソ連=共産主義国家ですね。両者が直接の衝突はしなくても、水面下で確実にやりあっていた。この時代を『冷戦時代』と言います。核保有国である両国が直接戦争をしてしまったら世界は滅亡する可能性がありますから、第三次世界大戦にまでは発展しない『地域戦争』のような小規模の戦争が行われました。といっても、『プラトーン』や『ブラザーフッド』で分かるように、戦争に小規模も大規模もありません。ただただ凄惨な現実が広がったのです。東西冷戦の象徴でもある、この東西に分かれたドイツでも常に緊張感がありました。
5.『宿敵の英仏』
かつてイギリスとフランスはこの世界の覇権を取り合うライバル関係にあった。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『仮面の男』
- 『女王陛下のお気に入り』
- 『アメイジング・グレイス』
アレクサンドル・デュマの『ダルタニャン物語』をベースに作られた、『三銃士』のその後の話である。三銃士と言えば、ダルタニアンと共にルイ13世と戦ったフランスの騎士たちだが、これはその息子のルイ14世(1638年9月5日 – 1715年9月1日)の話だ。この話は実によくできている。
『イギリスがやめてもフランスが横取りするだけだ!』。この言葉は中々奥が深い。だが、そんな奴隷制度、帝国主義の渦中にあって、ウィルバーフォース(1759年8月24日 – 1833年7月29日)とピットが立ち向かうために燃やした正義の炎は、この世界に永遠に残る、勇気の炎である。
運営者
『エリザベス』だとか『王妃マルゴ』等、イギリスとフランスの歴史映画についてはたっぷり別のレシピにまとめたので今回はこのあたりをピックアップしましたが、一番のポイントはこの『イギリスがやめてもフランスが横取りするだけだ!』というセリフですね。この言葉に当時の両国の関係性が表れています。実は両国は日本でも利権を得る為に勢力争いをしていました。イギリスが薩摩・長州の倒幕勢力を支援し、フランスはナポレオン三世が筆頭として幕府に肩入れ。彼らは兵器や軍備の近代化等の支援をし、それゆえにこの日本の倒幕運動は『イギリス・フランスの代理戦争』の一面があったのです。両国は第一次世界大戦あたりの時代までは世界の覇権を握っていましたが、戦争による被害やアメリカからの借金などの理由が重なり、アメリカに覇権を奪われていきます。