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専門性が高くて他のジャンルの人が真似しようと思ってもそう簡単には真似できない。
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諸葛亮孔明や周瑜が軍師の立場でやってみせた知略の数々は、そう簡単には真似できない。例えば、天気を読んだり、琴を演奏して会話したり、繊細かつ緻密に計算した後は、極めて大胆に行動したり。それらは、『知識、見識、胆識』がなければできないことだ。
インドの数学者シュリニヴァーサ・ラマヌジャンの伝記映画。純粋数学の正式な訓練をほとんど受けていないが、極めて直感的かつ天才的な閃きにより、数学的解析、整数論、無限級数、連分数などのほか、当時解決不可能とされていた数学的問題の解決にも貢献し、「インドの魔術師」の異名を取った。
デトロイトを舞台にした、「史上最も売れたアーティスト」の1人であり、史上最も売れた男性ラッパーであるエミネムの半自伝的な作品で、彼の初劇場主演作である。彼の技術も人がすぐにマネできるようなものではなく、その証拠に黒人優位のヒップホップ界において、白人ながらにしてこの実績を持つ。
1945年頃。第二次世界大戦中に『解読不可能』と言われたエニグマ暗号の解読に取り組んだ、イギリスの暗号解読者アラン・チューリングを描く。パソコンの基礎を作った人物として、スティーブジョブズも尊敬する男である。
理論物理学者のスティーヴン・ホーキング博士と彼の元妻であるジェーン・ホーキングの関係を描き出している。一般相対性理論と関わる分野で理論的研究を前進させた人物であり、複雑な話過ぎて何を言っているか分からない。
ここ描かれるサブプライムローン問題を見てみよう。リーマンブラザーズ社が展開していた低所得者向けの住宅ローンサービスがあった→上手くいかずに倒産→大手リーマンブラザーズの倒産に警戒する人が続出→銀行にお金を預ける人が激減→銀行がお金を貸せなくなり資金繰りに困る企業が続出→その影響を受けるビジネスマン等が続出
といった負の連鎖のイメージだ。この流れを事前に見抜き、大損害を防いだばかりじゃなく、大利益を上げた数人の人々にスポットライトを当てている。
放射線の研究で、1903年のノーベル物理学賞、1911年のノーベル化学賞を受賞し、パリ大学初の女性教授職に就任したキュリー夫人の伝記映画。ところどころに、超専門的な用語がいくつも出てくる。宇宙の話もそうだが、まるで無限にある未踏未達の領域を『限定』し、そこに絞って掘ることを信じ続けている人を見ているようだ。
ワームホールを描写し、相対性理論を可能な限り正確にするために、アインシュタインに並ぶ天才と言われる理論物理学者のキップ・ソーンが科学コンサルタントを務めた。彼は「ワームホールを正確に描いた映画は今までなかった。ブラックホールも同じだ。今回初めて、その描写がアインシュタインの一般相対性理論に基づいている」と語った。
難病副腎白質ジストロフィーに悩むひとり息子ロレンツォを助けるため、解決策を必死に探すオドーネ夫妻の実話に基づく物語。この難病を解決するために彼女たちが学ばなければならない知識は超専門的であり、彼女たちもきっと息子のためじゃなかったら、途中で挫折していただろう。
修道院に入りカトリックの教えに従い良き尼僧であろうとするものの、心の葛藤が捨てきれず還俗するまでの17年間の尼僧の物語を描く。実在のマリー=ルイーズ・アベ(シスター・ルーク)がモデルになる。果たして、彼女がやっていることが理解できる人はどれだけいるだろうか。
腐海のモデルになったのは、イタイイタイ病等の人間が作り出した公害を浄化した『有機水銀分解菌』である。人間の後始末を、植物や菌に行わせていた。これを見た宮崎駿は人間の愚かさを痛感し、このような作品が生まれた。
ゴータマ・シッダールタ(釈迦)がブッダ(悟りを開いた者)になるまでの家庭を描いた手塚治虫のフィクションだが、根幹にある教えは崇高さを保っている。この中で、生物多様性と循環型世界について説くシーンがあるが、例えば自分の体を『動物の餌』にして喜ぶあたり、普通の人間では辿り着かない。
ニーチェは言いました。『私はお前たちに超人を教える。人間は超克さるべき何物かである。お前たちは人間を超克すべく何ごとをなしたか?』『超克(ちょうこく)』というのは、困難や苦しみに打ち克ち、それを乗り越えることを意味します。彼は宗教、特にキリスト教の布教によって『腐敗』してしまった人間の精神面に危機を覚え、世に啓蒙しています。
そして、既存の価値に囚われずに新しい価値を生み出す人間を意味する、『超人』であれと説きました。ニーチェが『この世に神は存在せず、人間だけが存在しているのだ(神は死んだ)』ということを強く主張したのは、こういう背景があるからですね。神に頼るな、自分の人生はたった一度しかない。その人生の主(あるじ)を誰かに委ねるな。悔いなく生きよ。ニーチェはそう言ったのです。
『子供<大人<??』。今回のレシピで言うと、一つの答えとしてここに『超人』が該当します。大人になるためには、成人すればいい。ただぼーっとしているだけで時間はあっという間に過ぎ、ある年齢を越えたら法的にも大人として扱われます。しかし、ルソーがこう言い、『生きるとは呼吸することではない。行動することだ。』オスカーワイルドもこう言ったように、『生活するとは、この世でいちばん稀(まれ)なことだ。たいていの人は、ただ存在しているだけである。』『大人』のその次の状態が存在しているのです。
玄人が高く評価する映画は、必ずしも興行的に成功していたり、万人向けだったりするわけではない。
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ワンピース作者、尾田栄一郎はこう言っている。『僕は世の中にある物語で、「風の谷のナウシカ」と「天空の城ラピュタ」は2時間モノの作品では誰にも超えられないと思ってるんです。それぐらいパーフェクトなお話なんですよ。あれを作っちゃったら、もう自分でも超える意味がなくなると思う。』
監督は世界三大映画祭の監督賞を制覇したポール・トーマス・アンダーソン。主演はアカデミー主演男優賞を3度受賞したダニエル・デイ=ルイス。豪華キャストやスタッフが揃っていることもあって、各国のあらゆる賞を総なめに近く受賞していたり、2位、3位あるいはノミネートの数がすごい。
トニー・レオンがカンヌ国際映画祭にて男優賞を受賞した。その他、モントリオール映画祭最優秀作品賞、香港電影金像奨最優秀主演男優賞(トニー・レオン)・最優秀主演女優賞(マギー・チャン)、金馬奨最優秀主演女優賞(マギー・チャン)、ヨーロッパ映画賞最優秀非ヨーロッパ映画賞、2001年セザール賞外国語作品賞など多数受賞。
イギリスの公共放送BBCが2016年に発表した「21世紀 最高の映画100本」で、2位。イギリスの新聞ガーディアンが2019年に発表した「21世紀 最高の映画100本」で、5位。英国映画協会が2022年に発表した「史上最高の映画100本」で5位に、「映画監督が選ぶ史上最高の映画100本」では9位に選ばれた。
ちなみに私は不倫が嫌いだから、全く価値を理解できなかった。
8 1/2
この映画の評価はとても高く、ウディ・アレン、マーティン・スコセッシ、アンドレイ・タルコフスキー、ミケランジェロ・アントニオーニ、ロマン・ポランスキー、ロベルト・ロッセリーニ、イングマール・ベルイマン、他にも多くの映画監督のベスト映画になっており、映画の最高傑作と言われている。
世界映画史上のベストワンとして高く評価されている。英国映画協会が10年ごとに選出するオールタイム・ベストテンでは5回連続で第1位に選ばれ、AFI選出の「アメリカ映画ベスト100」でも第1位にランキングされている。キューブリックなどの名監督も映画ベスト10の中にこれを入れている。
同じくダニエル・デイ=ルイスは、ヒース・レジャー死去直後の2008年全米映画俳優組合賞、主演男優賞の受賞スピーチにおいて、自分に映画界復帰の気持ちを与えてくれた俳優としてヒース・レジャーの名前を挙げ、「『ブロークバック・マウンテン』での彼の演技は、比類なく、完璧でした」と語り、「映画の最後のあのトレーラーの場面は私が今まで見た全てのシーンのどれにも引けを取らないほど感動的でした」と述べて、賞をヒース・レジャーに捧げた。
2014年の『GODZILLA ゴジラ』以降の人気を見ても分かるように、映画界に完全に爪痕を残した伝説の怪獣が、ゴジラである。日本のみならず海外でも上映されて人気を呼び、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに日本のキャラクターとしては唯一の例として登録されている。核兵器という人間が生み出したものによって現れた怪獣が、人間の手で葬られるという人間の身勝手さを表現した作品に世界が震撼した。
キネマ旬報で10年毎に批評家らが選出した「日本映画史上のベスト・テン」では、1979年、1989年、1999年でいずれも1位に選ばれた。ワシントン・ポスト紙のデッソン・トムソンは、「史上最高のアクション映画」としている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには86件のレビューがあり、批評家支持率は100%で、平均点が9.60/100という高評価を獲得している。同サイトの「アートハウス&国際映画トップ100」では3位、「アクション&アドベンチャー映画トップ100」では10位にランクされている。Metacriticには6件のレビューがあり、加重平均値が98/100となっている。
ジョージ・ルーカスはUSCの映画学科で学んでいる時に、本作を見て大きな衝撃を受けた。後にルーカスは「『七人の侍』は私に途方もない衝撃を与えた。私はそれまであのように力強く、しかも映画的なものを見たことがなかった。私がその文化や伝統を理解していない事など問題にならないくらい、とても激しく感動した」と語っている。ジョン・ウーは映画を撮る前に必ず本作を見直しており、「あらゆるアクション映画の模範であり、私にとって教科書のようなものです」と語っている。
奇妙な巨大生物の描写など、宮崎駿の漫画・アニメ『風の谷のナウシカ』に影響を与えたと指摘されている。当人は、本作を鑑賞した際「ヒエロニムス・ボッシュの絵みたいな」「美しくもおぞましい」キリスト教ベースの美術に辟易しつつも「面白い」と思い、翻って風土を念頭におかない作品を描く通俗的な日本のアニメの現状を、「美術が不在」という表現で反省している。
映画批評集積サイトのRotten Tomatoesで批評家支持率100%を記録していた希有な作品となった。レビュー数が150件を超えてもなお100%を維持している作品は『マン・オン・ワイヤー』(2008年)以来であった。しかし、同年12月10日、196番目のレビューがRotten評価を下したため、支持率は99%になっている。
本作は極めて高い評価を得ており、第89回アカデミー賞では作品賞を含む4部門にノミネートされ、ヴィオラ・デイヴィスが助演女優賞を受賞した。日本では劇場公開されずにソフトスルーとなった。日本ではアカデミー賞にノミネートされても劇場公開されなかったり、逆に受賞をきっかけに公開が実現した作品は過去に前例があるが、本作では受賞したにもかかわらず劇場公開が見送られた稀な事態となった。
第7回アカデミー賞では主要5部門でノミネートされ、5部門とも受賞した(作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞)。ちなみにこの5部門を全て制することは、1975年の『カッコーの巣の上で』が成し遂げるまで出ないほどの大記録であった。
キューブリックはあくまで監督として「雇われた」だけだと言い張り、死ぬまでこの映画を自分の作品とは認めず、「あの映画には失望した」とまで言っていた。これは製作者カーク・ダグラスが大物俳優であったことにより、キューブリックの思惑どおりになかなかことが進まなかったことが理由とされている。ただし近年までの本作品の評価は一般的、批評家的にも高評価であり、キューブリック本人の自作否定と反して監督本人のキャリアを汚すものではない。
1959年アカデミー賞で作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞をはじめ11部門のオスカーを受賞。この記録は史上最多記録でその後長く続き、『タイタニック』(1997年)、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2003年)がようやく同じ11部門受賞で並んだが、現在もアカデミー賞の史上最多受賞作品の一つである。
ジェイク・ジレンホールとマイケル・ペーニャがロサンゼルス市警察の警察官を演じる。「ロス市警全面協力」で撮影された。『シカゴ・サンタイムズ』のロジャー・イーバートは4ツ星満点を与え、「近年最高の警察映画の一つ」と評した。
興行的には失敗したものの、業界関係者からの評価は非常に高く、黒澤明、ヴィム・ヴェンダース、松田優作、レオナルド・ディカプリオ、エドワード・ノートンらが本作のファンであることを公言している。松田優作は『ペントハウス』誌のインタビューで、本作で主人公を演じたロバート・デ・ニーロについて
「俺、『キング・オブ・コメディ』まではある程度とらえられる距離にいたつもりだったんだ。だけどあれを観てほとんど絶望感じたね。完全に落ち込んじゃった。今世紀生きているうちは、とてもじゃないけど勝てっこねえ。何て言うか役者として誰も行かなかったところに、デ・ニーロはさわった気がするんだ。もうとても、俺なんかとは比較になるようなもんじゃねえよ」と発言している。
今回の場合、万人である一般層というよりは、映画を評価する批評家や、映画を作る監督、または各所の専門家等から高い評価を受けている映画となります。私は映画を作ることは一生ないので分からない領域となりますね。ですから、『市民ケーン』等のこのあたりの作品の良さは分かりません。しかし、とある映画を分析したyoutubeの海外の動画によると、『黒澤映画とアベンジャーズ』を比較して、後者を酷評しているものがありました。
『黒澤映画には、後ろに映りこむ雨の景色まで、意味がある。だが、このアベンジャーズで皆が座って会話するシーンのカットに、ほとんど意味なんて存在しない。』
どうやら映画の撮影方法の話になるということで、黒澤映画が世界中の名監督を虜にした理由は、クリエーターとしての黒澤明の完璧主義な性格とプライドに惚れたということになりそうですね。その意味で、キューブリックの『バリーリンドン』を観た黒澤明は、彼にファンレターを送っています。時代背景の考察が素晴らしいと感銘したんですね。彼らはお互いに認め合っていたようです。
前述した流れで、専門家が絶賛する映画がある。
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『BTTF』監督のロバートゼメキスが、SETI(地球外知的生命体探査)プロジェクト、人類と宗教、科学、政治、地球外生命、などをテーマとするSF映画を作った。下記に紹介する『インターステラー』でも頭脳として活躍した理論物理学者のキップ・ソーンが関与している。
『コンタクト』でも共同した映画プロデューサーのリンダ・オブストと理論物理学者のキップ・ソーンにより考案された。前述したように、ワームホールやブラックホールを初めて視覚化することに成功した。
日本人宇宙飛行士の野口聡一は、2020年11月のインタビューの中で、最も好きな「宇宙モノ映画」としてこの作品に言及し、「再現性が本当に高い」とコメントしていた。
第87回アカデミー賞作品賞をはじめとする数々の映画賞を受賞している。本作は『長回し』のような撮影方法が称賛されていて、演出・演技・音楽・撮影・脚本など全てが大いに賞賛された。中でも、マイケル・キートンの演技に対する称賛は並外れており、多くの批評家から激賞されている。
それで言うと『8mile』等はエミネム自身が役者を務めているだけあって、同業者からも称賛されることになりますね。警察が選ぶ『現実的な警察映画』や、NASAが選ぶ『現実的なSF映画』等という評価があると、一気にその作品の価値が引き上がる印象があります。ただの背景や衣装として見逃しているようなシーンにも『意味がある』と思うようになり、今まで以上に作品を楽しめる感じがしますよね。
情報の真偽を見極める見識が問われる内容を扱う映画をピックアップ。
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イラク開戦をめぐる「大量破壊兵器」捏造問題を実話を元に描く。映画ではブッシュ元大統領を始め、多くの政治家たちのテレビでの発言が引用され、その背後で新聞記者たちがどのように考え行動していたのかを描き出している。
だがこの映画では、そのスノーデンを国賊扱いしていて、『あのやり方は犯罪者だ』と言い捨て、違うやり方があるとして、CIAの不正行為を『正当な方法で』問いただすという展開がある。
スノーデンに関しては実態がよくわからないので何とも言えない状況です。恐らく彼がやったことは正しいのですが、確実にそうとも言い切れないような気配が漂っています。それはただ、情報を発信する大元であるアメリカの恣意的な意図が存在する可能性もありますが、何とも言えません。ただ、普通に真に受けて考えれば、盗撮や盗聴などをしていたアメリカの重要な組織は倫理的に一線を越えていることになり、越権行為として罰せられるべきです。念のため、下記のレシピからスノーデンは外しておきますが、もちろん彼もそこに該当する可能性があります。
そのスノーデンは置いておいたとしても、様々な実態や真相を見抜く人たちを描いた映画をピックアップ。
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ロン・ウッドルーフの実話が基となっている。1985年ダラス、男は「エイズで余命30日」と医師に宣告される。当時まだエイズは「ゲイ特有の病気」だと一般的には思い込まれており、薬に関しても様々な誤解があったが、自分の力で次々と解明していき、食事等も考えて選ぶようになっていく様子が描かれる。
これも上記作品同様、赤ちゃんができたことをきっかけに様々なものを『再考』するようになる女性が描かれる。だがこの場合はそれと違って少し『過剰』であり、当たってはいるが『理解している範囲が狭い』ため、軋轢を生みだしてしまう。
「砂糖を摂取し続けると人体にどのような影響を及ぼすのか」を映像で記録した作品である。非常に興味深い内容で、例えば『あなたの体は9割が細菌』というこれとは無関係の本があるのだが、そこにある『ニキビと無縁の人』の話と同じ的を射る。例えば、コーラ的飲料水によって虫歯だらけになった人がいる等。
「119」はドナルド・トランプが第45代大統領が当選を確実とし勝利宣言をした「2016年11月9日」を意味している。トランプが黒人を差別したり、オバマ大統領がフリントで発生した汚染水問題でのいい加減なパフォーマンスや軽口などで痛烈に批判されている。
フィリップモリスで有名な大きなたばこ会社が、『ニコチンに依存性がある』という事実を知った上で、ビジネスを展開していたという『大企業の陰謀』的な不正行為に挑むジャーナリストだが、あまりにも相手が大きかった。
作中で軍師の周瑜が、曹操の送ってきた『周瑜の旧友』を『スパイ』だと見抜き、わざと酔ったふりをして偽の情報をさも機密情報かのようにして盗ませ、表層の勝利を譲って水面下の勝利を得る、というシーンがある。
1950年代に実在したNBCの人気テレビ番組『21(トウェンティワン)』をめぐるスキャンダルを、伝説の俳優ロバート・レッドフォードが監督して映画化した。当時の人気を考えると、ここで不正は行われてはいけなかった。それだけ影響力がある番組だったのだ。ハーバードを首席で出るような捜査官の男と、クイズショウの実力者が頭脳戦を展開するあたりが、見ものだ。
フランスの英雄、オルレアンの乙女として伝説となっているジャンヌダルクは、『神のお告げを聞いた』として祖国に貢献した。だが、『本当は』どうだったのか、ということを独自の切り口でリュックベッソンが切り込む。
個人的にはこの『ジャンヌダルク』は衝撃的な映画でしたね。歴史の教師か何かがこの映画の歴史的な信憑性について文句を言っていたようですが、ドキュメンタリー映画ではないので私はそういうことは気にしていません。そういうことを一切度外視してエンタメ的な映画としてのこのシナリオを純粋に楽しんだとき、彼女が最後、牢屋で突きつけられる『ある話』は、何十年もクリスチャンの両親との間で衝突を繰り返してきた私のような人間にとって、衝撃でしたね。
どう衝撃だったかというと、(リュックベッソン・・やるやん)ということです。つまり、私はもうその激動の数十年の時間の中で、これ以上ないくらいにそれらのテーマについて無宗教の立場から考え抜き、答えを出すまでに至っていました。そしてこの映画で『神のお告げを聞いた』と言った彼女の『本当の姿』についてあのような形で言及したのを観た時、単純に嬉しかったですね。(自分と同じ結論に至っているのは、自分だけじゃない)ということでしたから。
人間が観るべき教科書的な、教材的な映像作品がある。
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前述したように、砂糖の害悪性について証明している。よく見て馴染みのあるあの世界的大企業でさえ、このことを知っていながらも『依存』させ、継続的な収益源の確保のためにそれを隠蔽している。
この映画を作ったテレンス・マリックという人物は、ハーバード大学で哲学を専攻し、1965年に首席で卒業しているということを先に知っておきたい。彼の作品は複雑すぎて全く理解できないものもあるが、これに関しては『全家庭で常に流れているべき』とさえ思わせる、啓蒙作品である。
この『THE 11 hour』という映画の感想文は、全3000作品の中で最も文字数の多いものとなっています。異例中の異例のため、他の記事とは一線を画すまとめ方となっていて、その教訓性の高さが群を抜いています。
この世界を生きた様々な哲学者が関係する映画がある。
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レオポルドとローブによる事件を題材としている。2人とも裕福な家庭に生まれたユダヤ人で、互いに同性愛関係にあった。完全犯罪(になると彼らは思っていた)を遂行することで自分たちの優越性を立証しようという動機の異様さが話題を呼び、小説や戯曲・映画の題材にまでなった。レオポルドとローブは共にニーチェの超人思想の信奉者でどちらも非常に知能指数が高く、逮捕される恐れを一切感じることなく完全犯罪を成し遂げる力があると信じていた。
1840年代。ドイツの思想家カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの若年期を描いている。ヨーロッパでは産業革命により資本家の元、労働者たちは過酷な生活を強いられていた。その現実を受け、彼らは『共産主義』という思想を提唱。これがのちの『冷戦』等に繋がる。結果、彼は現実世界に最も影響を与えた哲学者となった。
精神科医カール・グスタフ・ユングとジークムント・フロイト、そしてザビーナ・シュピールラインの3人のドラマを描く。心の奥底に眠る感情をあぶり出す“言語連想テスト”やユングとフロイトが意見交換する“夢分析”シーンなど知的好奇心を刺激するエピソードも数多く描かれている。
ほとんどの人がこの映画のテーマを勘違いしているが、これは老子が言った『小国寡民(しょうこくかみん)』の実態を想像させる映画となっている。意味は、『小さな人数であれば統治しやすいが、規模が大きくなるとそれは崩れやすい』ということ。果たして、その真偽や善悪はどうかということについて考えさせられる。
これも同上であり、続編の『ブルーラグーン』とこの3作品は併せて楽しむことができる。彼らは『社会』で暮らすべきか。それとも無人島で生涯を過ごすべきか。そのどちらが人本来の姿として正しいのか、という裏テーマを突きつけられることになる。
資本主義とアメリカ人の生き方に幻滅した夫婦が、子どもたちにサバイバルの技術と哲学を教え込み、森の中で10年生活していた。これは様々な哲学的要素が含まれた作品で、例えばエコロジー思想の創始者と言われるヘンリー・デイヴィッド・ソローにの『ウォールデン 森の生活』は、作者ソローがウォールデン池のほとりで、1845年に約2年に渡って小屋で送った自給自足の生活を描いた回想録だが、彼は『パンを得る過程においておのれの潔白を失うようなら、むしろひと思いに餓死する方がいい』と言っている。
彼らも彼のような高潔な生き方をしているように見えるが、この映画の家族は社会に出た時、スーパーで大量に万引きしてしまう。つまり、彼らは正しい生き方をしているように見え、しかし『社会』不適合者である側面も持つ。易きに馴染まず難きにつく。同調・追従の思想がなく主体的なのはいいが、『社会』にいる我々から見ると明らかに間違っているというこのコントラストが見どころ。
これも圧倒的なアクションに目が行く人が9割以上を占めてしまっている。だが実際には最も重要な見どころは『圧倒的な外圧によって支配(統治)する国の在り方』についてである。これは、孔子と韓非子の思想が関係している。孔子は『人間全員が主体的であれば為政者など必要ない』と説いたが、韓非子は『そういうことがまかり通るのは古代の時代だけだ。人間は孔子が言うほど崇高な存在ではなく、法律、罰則等の外圧によってでしか統治できない』とした。
韓非子は異を唱えました。人間は孔子の言うような高潔な存在ではない。『利己』に走り、損をすることを回避しようとする。それが人間の本性というものである。従って、法律によって刑罰を整えれば、人はそれを回避しようとして、犯罪を予防できる。法さえ完備していれば、国の秩序は保たれるとして、法の重要性を説いたのです。
と主張したのです。更に、孔子の考え方に対立した者は、道教の創始者と言われる老子や、その教えを継いだ荘子です。儒教にある『人為』を否定し、『無為自然』を思想の根本に置きます。『天』に行きつく『道』を示したのです。
老子は『小国寡民』という考え方を主張します。『小国寡民』とは、『小さい世界なら平和になるよ』ということ。韓非子同様の方向で、孔子の儒教と対立しました。対立といっても『孔子の教え』では孔子が老子に教えを乞うシーンがあったりします。
このあたりの哲学者の思想を知っていると、ここで挙げたような映画の『設定』から得られる教訓を見逃すことがありません。制作者は『そこまで考えて作っていない』かもしれません。しかし、偶然でも重要な的を射ていて、それをテーマにしている。我々鑑賞者はそうして完成された『奇跡的な教材』を見てこれらのテーマについて熟考させられ、新たな見地と確信を得て、次に繋げていくのです。