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『Independence&Resistance』(MOVIE RECIPE)

『Independence&Resistance』
独立と抵抗。この場合はほとんど同じ意味を持つ言葉になりますよね。往々にしては巨大組織に抵抗し、そこから独立するそれよりは小さな組織や団体がそこにいるわけです。誰もが理不尽な支配は嫌です。しかし同時に人は、『楽、得、安全』を求める。

MEMO
運営者の映画経験と共にレシピ内の情報が変更されます。主に『追加』ですが、一度ご購入された方はそのまま追加された情報も含めて、このページの情報を永久にご覧になれます。

 

MOVIE RECIPE

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『MOVIE RECIPE』-映画がより楽しくなる魔法のレシピ-

 

このレシピの詳細
  • レシピ数:7
  • 紹介映画:61

 

当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。

 

 

1.『小規模な文明や民族の宿命』

文化や文明は、それを作り上げた人々の血筋が絶えた場合、この世界から消滅するものである。例えば、沖縄は琉球王国、北海道は蝦夷地として存在していて、日本の一部ではなかった。1870年頃にそこに住んでいた琉球民族やアイヌ民族などは徐々に追いやられ、淘汰されていった。

今回配合するレシピはこちらです!

 

  1. 『アレクサンドリア』
  2. 『安市城 グレート・バトル』
  3. 『アポカリプト』
  4. 『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
  5. 『ジェロニモ』
  6. 『THE PROMISE 君への誓い』
  7. 『セデック・バレ 第一部 太陽旗、第二部 虹の橋』

 

 

西暦4世紀(400年頃)、キリスト教が定着し異教の排斥が行なわれ始めた時代の、女性天文学者ヒュパティアの学問に殉じた半生をアレクサンドリアを舞台に描く。アレクサンドリアの大図書館は異教の魔窟として破壊され、異教徒には改宗か出国しか道は残されなかった。

 

 

 

日本が倭の国の時代、中国は唐。この時代の2代太宗(李世民)が、20万人という圧倒的な規模で高句麗の安市城を襲った。果たして、この絶体絶命のピンチをどう切り抜けるのか。中国のような派手で無理のある演出がなければ、もっと歴史的価値のある映画となっただろう。

 

 

 

1520年頃。マヤ文明がコロンブスらコンキスタドール(征服者)に支配される前。とても見ごたえのある映画である。こういう残虐があったかどうかの論争があるらしいが、『あった』と考えることは十分できる。狩猟採集時代の人間の生き方をイメージするにはうってうけだ。事実、これよりも1万年も前、こうした略奪や殺人は行われていた。

 

 

 

1863年頃。『狼と踊る男の決断』『狼と踊る男』。なんだか不思議でよく分からないニックネームだ。だが、それが非常に重要なキーワードとなる。彼にそんな名前をつけた人間は誰か。そして彼らはアメリカ人にとってどういう存在なのか。

 

 

 

1880年頃。アメリカ人は、先住民のインディアンを殺したり追いやったりして、アメリカ大陸に新天地を築いた。つまり彼らの多くはイギリス人で、真のアメリカ人というのはインディアンなのだ。ジェロニモは、そのインディアンの伝説的存在だった。ラストシーンで我々は考えさせられることになる。彼らの宿命と正義について。

 

 

 

1914年のオスマントルコ。第一次世界大戦を目前にして、少数民族であるアッシリア人、ギリシャ人、アルメニア人たちは戦々恐々としていた。ムスリムであるトルコ人たちが、いくつかの戦争を経て、キリスト教徒に対し敵意を抱くようになり、アルメニア人などのクリスチャンを信仰する少数民族を排斥するようになった。

 

 

 

1930年頃。『霧社事件』二部形式で、計4時間半の大作。1930年、日本統治時代の台湾で起こった先住民セデック族による抗日蜂起事件である霧社事件を描く。台湾の映画で、外国が描く日本人ということで貴重な作品である。

 

 

運営者のIQから一言。

運営者

小規模な文明や民族は淘汰される運命にあります。ダーウィンは『強者生存ではなく、適者生存なのだ』と言いましたが、では、彼らは『生きるに値しなかったのか』というと、眉間にしわが寄りますよね。そういうことではないでしょう。例えば、物理的に考えて左右から水が放出されているとき、『右:大量』『左:少量』であった場合、これらの水が衝突するとどうなるでしょうか。右から出る大量の水の勢いが、左の水を飲みこむ結果になります。この場合、『生き残ったのは水』という大きなくくりで話をすることができ、人間の場合も、『結局、人間が残った』という角度で話すことができます。

 

それで言うとやはり、多勢に無勢。小が大に勝つことはできないケースが多い。ですからレオニダスがわずか300名でペルシャ100万の軍隊に挑んだ伝説の闘いも、結果としてはペルシャの圧勝という形になりました。では、『ペルシャが適者なのか』というと、ペルシャ帝国がもう存在していないことを考えてもそれは違うことが分かります。あったのはただの物理的な法則。ゆえに、彼ら小規模な文明や民族が淘汰された理由は、決して彼らが『不適切な存在だった』ということではなく、人間も含めたこの世の一切の神羅万象は、すべて等しい存在だということです。人間だけ違う存在だというのは単なる思い上がりですね。

 

更に言うならば、『その事実(真理)』は未来永劫、この地球がなくなるまで存在し続けます。つまり、もし『適者』として生き残り続ける存在があるのなら、それは人間でもその他の一切の生命でもなく、『真理』ただ一つということになりますね。

 

2.『19世紀末にあった世界各地の異文化との遭遇』

1500年頃にスペイン・ポルトガルが大航海時代を切り開き、世界が一体化した。その時、先行者利益としてスペイン、ポルトガル、イギリス、フランスといった列強が次々と新天地を切り開き、『新しい土地』を支配して植民地化し、あるいは自国の領土としていった。では、そこに最初から住んでいた者たち(先住民)はどうなったのだろうか。

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  1. 『ダンス・ウィズ・ウルブズ』
  2. 『ジェロニモ』
  3. 『アンナと王様』
  4. 『ラストサムライ』
  5. 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』
  6. 『桜田門外ノ変』

 

 

前述したように、1863年頃。『狼と踊る男の決断』。なんだか不思議でよく分からないニックネームだ。だが、それが非常に重要なキーワードとなる。彼にそんな名前をつけた人間は誰か。そして彼らはアメリカ人にとってどういう存在なのか。

 

 

 

前述したように、1880年頃。アメリカ人は、先住民のインディアンを殺したり追いやったりして、アメリカ大陸に新天地を築いた。つまり彼らの多くはイギリス人で、真のアメリカ人というのはインディアンなのだ。ジェロニモは、そのインディアンの伝説的存在だった。ラストシーンで我々は考えさせられることになる。彼らの宿命と正義について。

 

 

 

1860年頃。『アンナとシャム王』の元になったアナ・リオノウンズの手記『英国婦人家庭教師とシャム宮廷』を原作に映画化された作品。タイは以前、『シャム』と言った。だが、理不尽なしきたりはあった。ここに家庭教師に来たアンナは壮絶な経験をすることになる。

 

 

 

1877年の西郷隆盛による西南戦争がモデルになっている。幕末の近代化、明治維新のその最中にあっても、長きに培わられた武士道精神がすぐに血脈から消えてなくなることはない。同じく、アメリカの南北戦争でインディアンを迫害して『神』を見失う者もまた、自分の生きる道を探していた。

 

 

 

シリーズを通して、時代的に欧米列強の侵略に動揺する清朝末期の1860~1900年頃が描かれる。伝説の武道家である黄飛鴻(ウォン・フェイホン)を主役として、中国の歴史と併せながら物語がアクション的に展開される。

 

 

 

1860年。井伊直弼の独自の判断で外国と交渉したことを、尊王攘夷派の人々は『暴走』と見た。暴走する不安因子はどうする。討つしかない。桜田門外の変は、テロか、それとも革命か。そして彼らの行く末はどうなったのか。

 

 

運営者のIQから一言。

運営者

清は、公行が広州のみを開港し、お茶の輸出や、貿易を制限していたわけですが、日本も同じように規制があり、長崎の出島でしか貿易が認められていなかったので、海外に自由に渡航することもままなりませんでした。つまり、『鎖国』していたんですね。

 

そこへ1853年、浦賀にアメリカの東インド艦隊(黒船)が来航。ペリーが高圧的な姿勢で日本に『開国』を求めます。海外から来る国は基本、まず『開国』を求めます。そして、貿易をしてそれぞれが利益を得るわけです。しかしペリーはかなり横柄な態度でこの国に訪問したようですから、貿易の目的は『お互いの利益』というよりは、一方が不利になるような条件で話を進めようとしたでしょう。当時の政治的最前線にいた人の根底にあるのは『自国の利益と発展』ですから、それが満たされることを何よりも重視して動いていました。

 

今ほど『世界は一つ』という意識がないものですから、不平等条約だったり、侵略、制圧、占領などという考えが各国の頭に常に浮かんでいました。よって、この時期には各国が衝突しやすかった、という背景があるんですね。やがて大きな世界大戦を通し、共通の犠牲意識を持って『我々は皆で、人間だ』という発想が強く根付き、ようやく世界平和という一つの高潔なキーワードを共有することができ、争いは以前よりは、激減することになりました。

 

3.『アルメニア人虐殺』

19世紀末から20世紀初頭に、オスマン帝国の少数民族であったアルメニア人の多くが、強制移住、虐殺などにより死亡した事件の総称。狭義では特に第一次世界大戦中に起きた虐殺事件を指し、これがオスマン帝国政府による計画的で組織的なジェノサイド(虐殺)だったと見る意見が大勢であり、「アルメニア人ジェノサイド」とも呼ばれる。

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  1. THE PROMISE 君への誓い』
  2. 『アラビアの女王 愛と宿命の日々』
  3. 『死を処方する男 ジャック・ケヴォーキアンの真実』

 

 

1914年のオスマントルコ。第一次世界大戦を目前にして、少数民族であるアッシリア人、ギリシャ人、アルメニア人たちは戦々恐々としていた。ムスリムであるトルコ人たちが、いくつかの戦争を経て、キリスト教徒に対し敵意を抱くようになり、アルメニア人などのキリストを信仰する少数民族を排斥するようになった。

 

 

 

20世紀初頭、イラクとヨルダン両国の国境線を引いてイラク建国の立役者となり、“砂漠の女王”と呼ばれたイギリス人女性ガートルード・ベルの生涯を描いている。ベルはアルメニア人虐殺の目撃者であった。彼女はそれまでの虐殺と比較しても「1915年とその翌年に行われた虐殺とは比較にならない」と書いている。また、ベルはダマスカスで「オスマン人はアルメニア人女性を公然と市場で売っていた」と報告している。

 

 

 

アルパチーノが演じたこのジャック・ケヴォーキアン(Jack Kevorkian, 1928年5月26日 – 2011年6月3日)という医師は末期病患者の積極的安楽死の肯定者で、自作の自殺装置を使った自殺幇助活動にちなんで「死の医師(ドクター・デス、Dr. Death)」と呼ばれた。アルメニア移民の子として生まれた。

 

 

運営者のIQから一言。

運営者

アルメニアは『地理的な環境』によって、不遇の目に遭ってきた国だと言えます。紀元前6世紀頃には国際的な商業活動を盛んに行っていたと言われ、紀元前1世紀にアルメニア高原を中心に大アルメニア王国を築き繁栄します。しかしローマ帝国とパルティア、サーサーン朝ペルシア帝国の間で翻弄され、両国の緩衝地帯として時に属州となることもありました。

 

1636年からは、オスマン帝国とサファヴィー朝ペルシアに分割統治され、何世紀にもわたって、2つのどちらかによって繰り返し支配されます。1826年に始まった第二次ロシア・ペルシア戦争の講和条約であるトルコマンチャーイ条約(1828年)によってペルシア領アルメニア(東アルメニア)がロシア帝国に割譲されます。

 

西部アルメニアはオスマン帝国の支配下にありました。アルメニア人は19世紀末から、オスマン帝国がロシアなどと戦った第一次世界大戦中とその直後にかけて多数が虐殺され(アルメニア人虐殺)、生き残ったアルメニア人も多くは欧米に移住するかロシア領に逃げ込みました。

 

このようにして常にどこかに狙われてしまう運命にあるアルメニアですが、アフガニスタン等も同じようなことが言えます。あのエリアで常に戦争があるのは、場所的に他国から侵略されやすいのが一つの大きな理由です。それで言うと、日本、古代エジプト、タイは地理的に有利な場所でした。日本の場合島国ですからね。他国が容易に攻めづらいという利点を持っていたのです。

 

4.『IRA』

『IRA』とはアイルランド共和軍であり、簡単に言うと『イギリスに乗っ取られた北アイルランドを取り返し、全アイルランドを統一する』為に命懸けで戦う者たちのことである。

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  1. 『クロムウェル』
  2. 『マイケル・コリンズ』
  3. 『パトリオット・ゲーム』
  4. 『HUNGER/ハンガー』
  5. 『レクイエム』
  6. 『RONIN』
  7. 『デビル』
  8. 『ジャッカル』

 

 

1642年、ピューリタン革命を起こしたクロムウェルだが、この男がこの話の端緒となるかもしれない。アイルランドはクロムウェルの征服により、以後イングランドの植民地的性格が強い土地となる。

 

 

 

アイルランドの独立運動家であるマイケル・コリンズの生涯を描いている。IRAの情報部長、アイルランド国軍の司令官、英愛条約交渉においてはアイルランド側の代表の一員などをつとめた重要人物で、IRAと言えば彼を思い出す人がいるほど。

 

 

 

CIAとして活躍するジャック・ライアンシリーズがトム・クランシー作品で有名だが、この作品でもIRAの分派である過激派グループがテロリズムを行うところから物語が始まる。

 

 

 

1981年に発生した北アイルランドの刑務所でのハンガー・ストライキが描かれる。これも、アイルランドがイギリスに対して命懸けでメッセージを送る真実の物語である。

 

 

 

北アイルランド紛争のさなかに起きたテロ事件から30数年後の加害者と被害者の弟の対面を描いていて、実話が混じっている。これ自体のエンタメ性は低いが、ここにある他の作品と並べて観ることで、奥行きが深くなる。

 

 

 

タイトルは日本語の「浪人」から引用されており、冷戦終結により自らの存在価値を失った東西のスパイや特殊工作員らの姿になぞらえている。元KGB、CIA、IRA、SASなどが集まる。

 

 

 

ブラピ演じる主人公の男は、8歳のとき目の前でIRAシンパの父親をイギリス人に殺され、IRAの活動家となった。ハリソン・フォード演じる同じアイルランド系の実直な警官と寝泊りの問題で仲を深めるが、この二人の関係がこの物語になんとも言えない哀愁を作り上げている。

 

 

 

IRAの凄腕スナイパーと、神出鬼没で素性も何もかも不明な暗殺者「ジャッカル」との戦いが描かれる。

 

 

運営者のIQから一言。

運営者

『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』という映画は『エリザベス』の続編と言ってもいい作品となるのですが、ちょうどあの映画が終わった後に何があったかを切り取った映画で、歴史映画に造詣が深い人にはたまらない作品です。事実、批評家の評価も高いといいます。あのエリザベス女王がなぜメアリよりも有名になったのか。そこには、やはりこの映画で観られるような展開があったのです。

 

そして、メアリ・スチュワートの息子ジェームズ1世はエリザベス女王の跡を継ぎ、その後のチャールズ1世の時に、クロムウェルが登場するわけですね。そして、イングランドとアイルランドの因縁の歴史が始まってしまいます。

 

 

IQ