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『ストーリー・オブ・ラブ』 レビュー(感想)と考察

『ストーリー・オブ・ラブ』

ポスター画像出典:『ヤフー映画

 

 

90分程度の映画で、売り上げもギリギリ黒字となると内容に期待できないが、そこはトップ二人の演技力で見事にカバーしている。ブルースウィリスとミシェルファイファーのタレント力がものを言っている映画と言えるだろう。

 

元々『おとなのけんか』のように、夫婦のいざこざだからそれを作品にする為には、演技力がある俳優じゃないと務まらない。色々な感情を表現できないと、観ている側がそこにエンタメを感じることなどできないからだ。

 

おとなのけんか の映画情報 - Yahoo!映画

 

『おとなのけんか』はジョディフォスターやケイトウィンスレットらの超演技派が集まって、ただひたすら狭い空間でいがみ合って、演技だけで作品を完成させないといけなかった。派手なCGも壮大な音楽もないわけだ。

 

そういう意味で、今回も表現が難しい。だがそれと違ってシーンが色々切り替わるので、それだけでそれよりは有利だ。だがそうなると逆にごまかしがきくから、演技に甘えが出る可能性がある。

 

だがそこは言った通り、この二人に限ってそういうことは起きていないように見える。むしろその様々なシーンで、そのシーンに適切な演技ができているから、観ている方も自然と彼らの『夫婦喧嘩』に見入ってしまうわけだ。

 

そしてこの映画の素晴らしいところは、最後のシーンだ。恐らく大勢の人が途中まで、ある種の失望を抱いてこの映画に付き合うだろう。だが、最後の最後まで待つのだ。そこですべてがわかる。私はこういう映画がとても好きである。こういう、最後のシーンのような行動に出られる人は、ごく稀である。