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『さらば愛しきアウトロー』 レビュー(感想)と考察

『さらば愛しきアウトロー』

ポスター画像出典:『Amazon

 

 

誰ひとり傷つけることなく大胆不敵な犯罪を繰り返した実在の強盗フォレスト・タッカーを描いている。銃は使うが誰一人傷つけず、2年間で93件もの銀行強盗を成功させた伝説の強盗である。

 

普通は1件も成功させることなどできない。それがこんなに成功するとなると、大人数で大掛かりにやるか、彼のように紳士的にやるかしかないだろうか。『強盗』に紳士などいない気がするが、しかし彼の態度なら通報はしようと思わない何かがあって、警察が来る前に逃亡することが成功したのか。

 

海外では銃を出した途端に一気に形勢が逆転する。どんなに腕に自信があっても、『落ち着け、』と言って両手を上げ、抵抗をやめる。日本では(何とかしてやる)として力自慢が逆転を考えるが、海外の場合はスイッチを切るかのように、銃を出してしまえば簡単にそこにいる皆がOFFになってしまう。

 

彼はまず銃を出してスイッチを切り、かつONにさせないように、その紳士的な態度で被害者たちの心をゆりかごに乗せたのかもしれない。(まあ、別に彼なら態度が高圧的じゃないからいいか)などと皆がそろって思ったのかもしれない。何とも不思議な話だが、こちらも伝説の俳優ロバートレッドフォードが、この作品を最後に舞台を去る。色々な意味で伝説の映画だ。