ポスター画像出典:『Amazon』
『クルエラ』の為に大人になって再鑑賞。たった80分の映画なのに、やはりとてつもない名作だったということに驚かされる。子供のころの自分に映画の価値や細部のクオリティなどがわかるわけがなく、ただ『目に入ってくる映像が、子供に分かりやすいか、受け入れやすいか』、『音楽が耳に残るか、怖くないか、中毒性があるか』など、そうした浅い考え方でしか観れていない。
だが、『システム2』が育った大人になった私が再鑑賞しても、いや、成長した私だからこそ、この映画が名作だと気づけた。それもそのはず。ウォルトディズニーはこうして世界中の名作を集めてアニメーション映画にしていたのだから、彼らが認めただけある作品である。
『クルエラ』は、この作品からあの展開があることは一切想像できないほど底の浅い脇役に仕上がっているが、それは80分しかない時間と、当時のアニメ映画の描き方なども影響しているだろう。『シンデレラ』もそうだが、悪い役柄の彼女以外の家族たちも、全く同じ底の浅い脇役に仕上がっている。当時は、子供がはっきりと『悪人』と分かりやすく仕立て上げただろうから、クルエラからもそういう奥行きを一切感じないのだ。だが逆にそれが想像力をかきたてる材料になっていていい。詳しくは『クルエラ』の感想文にでも書こう。