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『ザ・インターネット』 レビュー(感想)と考察

『ザ・インターネット』

ポスター画像出典:『Amazon

 

 

1995年に、インターネットの世界はまだこういうレベルだった。それが分かるだけでも貴重な映画である。『ユーガットメール』もそうだが、その時はそれが最先端で、『これで映画を撮ろう!』となった、当時の人たちの息遣いも聞こえてくるようである。

 

それはまるで、現在の我々が『AI』に関する様々なことを想像するのと同じだ。自動運転車や検索エンジンなど、AIを使った技術は確実にこの世界に根を張ってきているが、『この技術の追求の延長線上には、こういうことがある』とか、『これが世界に普及するとこういうリスクがある』といった不安要素は未知の領域であり、かつて人々が神話を自由に発想したように、そう物語を作るにはうってつけの素材なのだ。

 

 

フロッピーディスクも今では存在すら知らない人もいるだろう。カセットテープも、ビデオテープも、MDも過去の遺物だ。だが、確かに存在していて、それはまるで『2001年宇宙の旅』の人工知能を備えたCPU『HAL』のように、何か別次元でこの世界に生きているかのような妄想すら煽られる。

 

 

この映画ではそうした『AIの暴走』的な方向にはいかないが、インターネットの世界にある、ある種の無限の可能性が、この映画の価値を引き上げている。

 

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