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『推定無罪』 レビュー(感想)と考察

『推定無罪』

ポスター画像出典:『Amazon

 

 
 
明らかに間違いで自分に落ち度はないのに、『違うところ』で落ち度があり、それが原因で身動きが取れなくなって大きな力のなすがままになってしまう経験が、私にもある。今の私は自由だが、その時代は私はサラリーマンで、私は常に誰かに強いられていたわけだ。強いられていたと感じていた。感じるような人間だった。だからさぼったり、居眠りしたり、仕事と偽って映画館で丸々映画一本見に行ったりしたこともある。それで解放された気分になり、自由を感じていたのだ。私は組織に向いていなかったのである。

 

今回の例で言えば、私の場合は『さぼっていた』。その時、仕事をさぼっていたので、その間にいるはずもない場所にいたので、その件を公にできなかった。私はある事件に巻き込まれたのである。

 

 

殺人事件ほどではないが、一歩間違えれば人も大勢死んでいただろう。自動車事故が関係するからだ。私は立ち回り次第で『ある男』から10万円ほど取ることができたようだが、別にその金を貰ったところで人生が変わるわけでもない。

 

それ以上に、自分が『そこにいてはいけなかった』ので、黙っておくしかなかった。先輩たちと遊びに出かけようとしていたのである。その場所で変質者の凶行に巻き込まれ、やり方によってはニュースになるような事件が起きてしまったのだ。

 

だが、被害者の私が訴えなかったことにより、何もないことになった。こういう風に、明らかに間違いで自分に落ち度はないのに、『違うところ』で落ち度があり、それが原因で身動きが取れなくなって大きな力のなすがままになってしまう経験が、私にもあるのだ。では、この男の場合はどうだろうか。

 

 

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