ポスター画像出典:『ヤフー映画』
原作があるのでシナリオはしっかりしている。また、子役時代から活躍するシアーシャローナンは、いくつかB級チックな映画にも出てしまっているが、今回の場合は中々いい仕上がりとなっているだろう。
例えば、舞台の『第3次世界大戦』の設定がリアルでいい。2022年ロシアはウクライナを侵攻し、そのキーワードが日本でもトレンドに上がったが、もし第3次世界大戦が起きると具体的にどうなってしまうのか、ということをイメージトレーニングしておくことは教訓になる。
だが、実際にはこのような映画の存在も虚しく、ロシア等にはそれが届かず、戦争行為が行われるわけだ。それなら、こうした映画だけにした方がいい、こうした作品だけをエンタメの世界で展開し、洗脳に近いほどの啓蒙を常に行い続ければいいという発想が一つ、頭に浮かぶわけだ。
だが、それでは映画界は存続できないだろう。北野武は言った。
彼はそれが分かっていた一人である。戦争と平和の話はとても難しいテーマに流れてしまうので、このあたりでやめておこう。