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『わたしはロランス』 レビュー(感想)と考察

『わたしはロランス』

ポスター画像出典:『公式サイト

 

 
 
性同一性障害は、『性別不合』と言われるようになった。同性愛は、性的倒錯という精神疾患に位置付けられていた。同性愛は、1960〜70年代の非病理化運動を経て、1987年に国際的診断基準から削除され、精神疾患とは見なされないようになった。

 

だが、未だに理性が強い論理的な人間たちは『彼ら・彼女らの実態』について、断言することはしていない。『時代』は受け入れる体制が主流だ。だが、『真理』はどう存在しているか。男と女、オスとメスが向き合うことで子や種が生まれる。そうして繋いできたことで、我々すべての生命は存在している。『人工授精』という選択肢もあるが、それは前提として男性がいることが条件だし、男同士の場合は妊娠はできない。

養子という選択肢もある。世界には親がいない孤児も大勢いる。需要と供給は多くの場合で成り立つ。だが、もしこの世界から人間のほとんどがいなくなり、残された人間全員が性別不合の場合、どういう選択肢を取ればいいだろうか。

 

絶滅するべきか。何かを我慢して種を遺すべきか。人間が美男美女に見とれる理由は何か。そして、『その対極』とはどういう存在か。我々はその対象たちにも、見とれるのか。見とれないなら、それは一体なぜなのか。

 

何が問題なのか。何が引っ掛かるのか。何を主張していいのか。何が自由なのか。多様性を主張して思想がぶつかり、テロや戦争が起きるということは、一体どういうことなのか。真理とは、何か。この手のテーマに触れた時、シンプルに、『共感』するだけの人もいるだろう。だが、私の場合はいつも、真剣である。