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『メアリーの総て』 レビュー(感想)と考察

『メアリーの統べて』

ポスター画像出典:『ヤフー映画

 

 

『フランケンシュタイン』を18歳で生み出した19世紀初頭の女性作家メアリー・シェリーの人生を描く実話映画である。アイルランドやルクセンブルクが関与している映画からなのか、内容はそこまで見入ってしまうものではない。映画はやはりアメリカだ。良くも悪くも、彼ら以上に映画の演出がうまい国はない。

 

デンマークやポーランド、ロシアやドイツなど様々な映画を観たが、どこもアメリカのそれには到底かなわない。例えばトムクルーズの『ワルキューレ』は、数あるヒトラー作品の映画の中で、とびぬけてエンタメ性が高く見応えがある映画だ。

 

ただ、やはりメアリーの重要性としては見応えがある。例えば彼女の父親は、哲学を学んだ者なら必ず耳にしたことがある、あのウィリアム・ゴドウィンである。

 

また、彼女の母のメアリー・ウルストンクラフト(1759年4月27日 – 1797年9月10日)はフェミニズムの創始者、あるいは先駆者と呼ばれる人物で、「フェミニスム」という言葉を史上初めて用いた人物であるシャルル・フーリエと共にこの分野の圧倒的カリスマである。彼女自身も『フランケンシュタイン』の生みの親なわけだから、映画になってなにもおかしくない人物なのだ。