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『ミスティック・ピザ』 レビュー(感想)と考察

『ミスティック・ピザ』

ポスター画像出典:『ヤフー映画

 

田舎町にあるピザハウス「ミスティック・ピザ」で働く3人の若い女性の一夏の恋模様を描く。『ひと夏』とは面白い言葉で、『ひと秋』や『ひと春』という言葉はあまり聞かない。

 

これは、夏という季節が『何が起きてもおかしくない季節』という初期設定があることを示唆している。例えば、女性の水着は2022年現在、1990年代に流行ったようなハイレグ以上に露出が激しい、ブラジリアンに近い水着が流行しているが、彼女たちがここまで肌を露出することが他の季節であるだろうか。

 

何かのタガが外れ、解放されるこの季節には『夏休み』という概念もあり、それは、9月からまた通常の日常があるという『規制』の『反動』でもある。一時的な現実逃避であり、期間限定だからこそ限界効用の逓減が行われずに光り輝く。

 

毎日が日曜だとたちまち退屈になるのが、『限界効用の逓減』の原理である。多くの女性が共感できる映画かもしれない。