ポスター画像出典:『ヤフー映画』
監督のゲイリーマーシャルは、『プリティウーマン』の監督である。彼の場合プリティがつく映画がいくつもあるのが特徴だ。『プリティリーグ』や『プリティプリンセス』がそれである。しかも全部面白い。また、今回のバレンタインデーや『ニューイヤーズイヴ』、『マザーズデイ』のように、特別記念日のタイトルの映画もある。クリスマスに見たい映画があるように、こういう映画が存在することは価値があると言える。案外こうやって特別記念日がタイトルの映画はそう多くない。
作品の出来はやはりこういう特別記念日というエネルギーが働いているだけあって、その力を借りれるからうまくまとまっている。興行的にも成功している。出演キャストが豪華なのでギャラだけでも相当な値段になってしまうだろうが、それでもよければ映画というものはいつでもこれくらいの映画は作れるのだろう。
ちなみに『マイティー・ソー』でおなじみのクリス・ヘムズワースは、第1弾の『マイティ・ソー』(2011)こそ15万ドル(約2000万円)と低めだが、最後の方には20億円を超えていたという。
バレンタインと言えば日本では『女性が男性にチョコをあげて告白する日』くらいの感覚さえあるが、今回の場合はそうではないようだ。ホワイトデーがあるのもアジアだけだという。
しかし、日本同様バレンタインには大きな力が働いている。元々269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した「聖ウァレンティヌス(テルニのバレンタイン)に由来する記念日」だと、主に西方教会の広がる地域においてかつて伝えられていて、キリスト教圏では一般に恋人や家族など大切な人に贈り物をすることが習わしとなっている。
チョコレートとは限らないし、女性が男性に、という方向も固定されていないようだ。それなら、意味としてはクリスマスや誕生日くらい特別な日だから、日本よりももっと幅広い人たちに影響があり、今回のように多様な人に目を向けて群像劇にしても、そこでドラマが期待できるというわけだ。