『そんな彼なら捨てちゃえば?』
ポスター画像出典:『ヤフー映画』
洋画にはこの手の映画が多いのだが、意外とこういうシリアスではない映画、つまりコメディや日常生活系の映画の売り上げが大きいのだ。普通に200億円以上売り上げたりする。
『アナライズ・ミー』(1999年)
『ミート・ザ・ペアレンツ』(2000年)
前者は200億円で、後者はコメディ映画では世界で最高の興行収入額を記録した。350億円ほどだろうか。例えば日本映画の興行収入のランキングを見てみよう。
- 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 404.3
- 千と千尋の神隠し 316.8
- タイタニック 262.0
- アナと雪の女王 255.0
- 君の名は。 250.3
- ハリー・ポッターと賢者の石 203.0
- もののけ姫 201.8
- ハウルの動く城 196.0
200億円というのはジブリ映画や海外の超ビッグ映画級の規模だ。『ミート・ザ・ペアレンツ』のような映画が日本で千と千尋を超えることは、まずありえない。これはお国柄ということになるだろう。
映画館では静かに映画を観るのが日本人だが、感情を押し殺す美学や礼儀をほとんど持ち合わせていないのがアメリカ人だ。逆に、『なぜ笑わせてくれる(ジョークを言った)場面で、笑いをこらえて黙り込む必要があるんだい?笑うのが礼儀さ!』ということなのである。
ということで、このようなカジュアルな映画をよく見ることになる。これらの映画はアメリカではジブリ作品に並ぶほどの大ヒット作なのだ。性のことも下品な言葉づかいも堂々と出てくる。だが、それはとてもカジュアルで、つまり日常的だから共感性が高く、多くのアメリカ人に受ける。では、日本人の私はどうかというと、正直、上のランキングを見て誇りに思うくらいだ。どれも『純粋』が根底にある映画ばかり。下品な要素がある作品が一つもない。
アメリカ批判などすることはないが、私にはこの日本人の感性が合っている。アメリカで生まれ育ったら違っただろう。それだけのことだ。