ポスター画像出典:『ヤフー映画』
これも『華麗なる賭け』同様、『パピヨン』と比べると頭3つか4つ突き放されている映画である。パピヨンが凄すぎるのだ。もちろん、世界を震撼させた黒澤映画の『7人の侍』のリメイクである『荒野の七人』も、黒澤映画がすごい。
レジェンド俳優は全ての作品が当たりだと思いたいが、ジョニー・デップも『ローンレンジャー』や『チャーリーモルデカイ』が微妙すぎるように、当たり外れがあるのだ。ただ、この作品を通して夫婦を演じたマックイーンとマッグローは、この作品の共演をきっかけに結婚したらしいが、演じた本人たちが盛り上がるほど、視聴者は盛り上がることはできないだろう。
ただ、この監督の映画は玄人から人気があり、高倉健などもその一人だという。彼自身も『キラーエリート』への出演依頼があったようだ。これは72年の映画だから、50年後の私が観ても驚きはない、ということなのだろう。現代ではこのあたりのテーマの映画はゴロゴロあって、映像や音楽といったすべての要素でこれの上位互換作品が多くある。
たとえば私の甥はSwitchで当然のように兄妹で仲良くコントローラーを分けて、3Dのマリオを動かして遊んでいるが、私の頃は白黒のゲームボーイだったし、もっと前ならゲームウォッチがやっとだった。そして、ゲームウォッチというものが1980年に登場したもの。この作品というのはそれより更に前のものなのだから、そのあたりのジェネレーションギャップが価値の評価に影響しているはずだ。
SwitchやPS5の映像が当然の初期設定になる子供達は、ゲームウォッチを見ても驚くことはない。そのような現象が起きているのかもしれない。