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『グラン・ブルー』 レビュー(感想)と考察

『グラン・ブルー』

ポスター画像出典:『ヤフー映画

 

wikipediaにはこうある。

フランスでは公開後、ハイティーンの若者達の絶大な支持を集め、映画館前は長蛇の列。上映前と終わりには、割れんばかりの拍手が映画館を埋めるような狂騒となった。フランス国内の観客動員数は1000万人、パリでは187週連続上映という記録を打ちたてた。彼らは「Grand Bleu Generation」と呼ばれ、社会現象にまでなった。

 

だが、その他の国では微妙だし、例えば日本ならメイン上映館であった日劇プラザは2週間、新宿プラザ劇場は1週間で打ち切りとなったようだ。そういうことからも、あまりハードルは上げ過ぎない方がいだろう。私もリュックベッソンとジャンレノのコンビということで『レオン』越えを期待したのだが、そういうことにはならなかった。

 

ただ、イタリアやフランスの海が見える景色はとてもきれいだから、全体的に色鮮やかで華がある映画である。リュックベッソンはかつてスキューバダイビングに没頭していたが、事故で二度と潜れなくなってしまった過去を持っている。その時たまたまジャック・マイヨール、つまりこの映画の主人公の記録フィルムを見て、彼は「海に関する映画を作らなければ」と思ったようだ。

 

ジャックマイヨールとエンゾマイオルカは、実在の人物がモデルである。話の内容に、少しずつ実話要素が盛り込まれているようだ。また、難病を患った運命を背負う自分の娘にこの映画を捧げるなど、多少『私的要素』が含まれているため、それがにじみ出て、レオン越えに至らないのかもしれない。だが、フランスでそれだけの結果を出したのであれば十分成功と言えるだろう。