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『暗くなるまで待って』 レビュー(感想)と考察

『暗くなるまで待って』

ポスター画像出典:『ヤフー映画

 

オードリーヘップバーンの俳優魂が感じられる作品である。彼女は自由でわがままな女性や、気品ある王女、コミカルでリズミカルなミュージカルやダンスもそつなくこなして、容姿にかまけない才能の人だが、この映画でも更にその実力の幅を見せてくれている。

 

今調べたが、『極妻』でおなじみの女優の岩下志麻はこの映画のヘプバーンを素晴らしいと思い、私もこういう役をやってみたいと会社に企画を出したという。盲目の役だと、つい動作が遅くなったり間を取り過ぎたりしがちだが、それを普通のテンポで演じたのは素晴らしい、同じ女優として難しさがわかると書いているようだ。

 

プロの女優にもそう言わせるほどの緊迫感とリアリティがあるのだ。1967年という時代にこれだけ本物の演技をする人間がいたということは、俳優界、演技界にとっては最高の遺産となるだろう。