ポスター画像出典:『Amazon』
何度か午後ローで見かけているが、毎回観ることができず、謎の距離が開いてしまっていた作品だ。吹き替えということもあったかもしれないが、その一瞬だけはあまり面白そうに見えなかった。だが、これは面白かった。厳選する『名作映画』のカテゴリーにジャンル分けできるレベルの映画だったのだ。食い下がって観て良かった。
CIAやFBIという『得体の知れない組織』は人々の妄想をかきたてる。日本なら『世界から見た皇族』がそうだ。事実、『世界で最も有名な日本人』の中には、『鳥山明、尾田栄一郎、宮崎駿』などの漫画家やクリエーターが並ぶ中、トップ3の中に昭和天皇の『裕仁』という名前が入っていた。日本でもある種のタブーとなっていて、海外になると更に余計な妄想をかきたてるわけだ。そういうこの世界の奇妙な『空白』を上手く利用して、この映画はエンターテインメントに仕立て上げている。
メルギブソンの怪演をジュリアロバーツが迫真の演技で支え、後半になるまで尻すぼみにならず、むしろスリリングに盛り上がって展開されていく。これは名作だ。