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『ラースと、その彼女』 レビュー(感想)と考察

『ラースと、その彼女』

ポスター画像出典:『ヤフー映画

 

 

明らかに歪んでいる。だが、邪悪さは限りなく少なく、極めて繊細で、純粋な世界。時代に乗って多様性を主張している人に観てもらいたい。あまりにも深く、ライアンゴズリングだからこそ表現できる人間心理。『マニアック』とは対極でホラー要素なんて微塵もない。もちろん最初は『常識』が抵抗心を煽る。だが、徐々に理解していくのだ。それは、彼らがとても純粋で、真剣で、愛に溢れているからだ。

 

私の叔父も、実家の隣人も、偶然統合失調症だった。だから『ビューティフル・マインド』は他人事ではない。人間について考えることが多い人生だったから、映画鑑賞も人間の勉強で見ているところがある。

 

人生の悩みをくぐった人や、専門家として活動できるほど知識を掘った人、あるいは深い内省をした人。そして、『人間』を諦めていない人しか理解できない映画だ。価値がある映画はこういう映画だ。