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『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』 レビュー(感想)と考察

『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』

ポスター画像出典:『ヤフー映画

 

 

タイトルを考えると『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』とある。『アメリ』が演じたシャネルの映画でもそうだが、その人物のどこにスポットライトを当てるかということが、一つのポイントになる。

 

私がこの映画のジャンル分けで『実話、女性、革命、偉人、絆、純愛、信念、理不尽、孤高』として、実に多くのジャンルに割り振ったが、それだけ内容が濃く、見応えがあるものだった。これだけ多くのジャンルに該当する映画は珍しい。『ジャンヌ・ダルク』を最高にドラマチックに描いたリュック・ベッソンの作品ということもあり、ドラマ性でのレベルは相当高い。

 

だが、彼女が自身で

「私はマーガレット・サッチャーでもなければ、マザー・テレサでもない。政治家だ」

 

と言っているように、イスラム教やその小団体であるロヒンギャへの対応の仕方に関しては『彼女からノーベル平和賞を取り上げるべきだ』という声も上がっていて、いささか、彼女の人生はそう簡単な話ではない。

 

ただ冒頭で挙げたように、彼女が女性として、その数奇な結婚生活を送った人物であることは確かであり、極めて異例な、長期間続く軟禁生活もまた稀有な境遇として、見応えがある。

 

2017年9月、ミャンマー西部ラカイン(Rakhine)州で、ミャンマー政府がイスラム系少数ロヒンギャと武装勢力の関わりを何ら検証しないまま、ロヒンギャの村を放火した事実がBBCにより放映された。これらミャンマー政府によるロヒンギャへの対応について、国連関係者から「民族浄化」であるとの指摘がされるなどしており、同国の事実上の指導者であるアウンサンスーチーに対して、授与されたノーベル平和賞を取り消すよう求める請願運動がネット上で行われ、36万を超える署名が寄せられている。-wikipedia