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『パッション』 レビュー(感想)と考察

『パッション』

ポスター画像出典:『Amazon

 

『パッション』と言えば世界的にも有名なメル・ギブソンの方の映画を思い出す人が多い。キリストを描いた映画だ。全米歴代映画興行収入ランキングでも50位という高い位置にランキングされている。1位は『スターウォーズ/フォースの覚醒』でほぼ1000億円以上。アベンジャーズやタイタニックなどが色々続き、この50位のパッションでもなんと日本の1、2位と同じだけの売り上げをたたき出している。

 

300~400億円という売り上げである。宗教の映画がその数字をたたき出すというのは、日本ではあり得ないことだ。マーティン・スコセッシほどの巨匠が映画を作ったときも同じだった。遠藤周作の『沈黙』を原作とした『沈黙 -サイレンス-』は、50億で作って25億円の売り上げだから、赤字で終わったのである。

 

これで『そのパッション』がどれだけ映画界に爪痕を残したかがわかるが、案外今回のパッションもいい線をいっている。調べると、2010年のフランス映画『ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて』のリメイク版だということだから、納得だ。大体、面白いと思ったシナリオは、後で調べるとリメイクされていることが多い。

 

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一度作られて映像的な結果を出し、興行的な結果も見ながら、改善場所を修正しながら再構築するものが、面白くならないわけがない。もし面白くなくなってしまうのであれば、よほどスタッフやキャストに問題があるのだろう。

 

だが事実、この映画はノオミラパスの演技力に支えられているように見えるので、彼女がいなければ評価は落ちるかもしれない。また、原題も『Passion』のようだが、これはフランス映画時代の『ラブ・クライム』の方が良かったように見える。

 

『あのパッション』のこともあるし。