『バクマン。』
ポスター画像出典:『映画.com』
イラストを数百枚描いている私だから言えるのだが、漫画を描くのは簡単ではない。私のは模写だ。モデルがあってそれを書き写しているだけにすぎない。複写ではない。それは上からなぞるだけのものだ。模写も簡単ではない。そう簡単にはここまでは描けない。だが、これよりも遥かに難しいのが、漫画を描くということである。
これはもう才能だろう。才能と簡単に言うが、その中には『その人が生きた環境』も影響する。時代、年齢、性格、家族構成、宗教、生活態度、幼少期、親からの教育、親の性格、経済状況、こういった無数の要素が絡み合い、『天才』を生み出す。ここでは、『ドラゴンボール』や『ワンピース』を超える作品を作ろうと、作画、原作で二つに分かれ、二人がかりで漫画家に挑む物語が展開される。
私はイラストをもう1000枚以上描いているから言う権利はあるだろう。ここにも出てくる通り、漫画家として生計を立てられる確率は10万人に1人、つまり0.001%。これは弁護士らのそれよりも遥かに低い可能性である。我々は漫画家を、甘く見ている。