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『エデンの東』 レビュー(感想)と考察

『エデンの東』

ポスター画像出典:『ウィキペディア(Wikipedia)

 

エデンの東は、ジョン・スタインベックが1952年に発表した長編小説。旧約聖書の創世記におけるカインとアベルの確執、カインのエデンの東への逃亡の物語を題材に、父親からの愛を切望する息子の葛藤、反発、和解などを描いた作品である。ジェームズ・ディーンはこの映画で初めて映画に出て主演。そしてこの作品で名実ともに一躍スターの地位を不動のものとした。

 

『理由なき反抗』のレビューに書いたのだが、彼の当時の23、24歳という年齢、そして映画初出演ということを考えると、才能の塊としか表現しようがない。私は他の人がいいとか、名作として有名だという理由で映画や人を褒めることはなく、むしろそういう浅薄な人を今言ったように『浅薄だ』と揶揄する側である。その私が言うのだ。そしてその援護射撃をしてもらおうとして確証バイアス的に情報を集めると、

『さよなら、さよなら、さよなら』

 

で有名な「シュワちゃん」の名の生みの親、淀川長治は、父に豆相場で儲けた大金を贈ろうとして父に拒絶されるシーンで

「身体中から悲しみの声を振り絞り、男泣きに泣き出してしまうところのディーンのセリフと演技は、まさに彼の他にあれだけ悲劇的な詩情を匂わせる役者はいない」

 

と語っていたという。そう。『理由なき反抗』で見せた彼とは全く違う色の彼を演じられるあたり、そこに『才能がある』と言わざるを得ないのである。

 

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