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『ロシアン・スナイパー』 レビュー(感想)と考察

『ロシアン・スナイパー』

ポスター画像出典:『Amazon

 

第二次世界大戦中に計309人のナチス・ドイツ兵を射殺し、“死の女”と恐れられたソ連の女性狙撃手リュドミラ・パヴリチェンコが主人公となる。恐らく、当時を知る人には怖いキーワードだっただろう。エレノア・ルーズヴェルトという人格者が出てくるのも貴重だ。彼女の言葉で私が好きな言葉がある。

 

17歳の時に出会って今に至るまで、私の心底で支えとなってくれている言葉だ。アメリカの大統領の妻という立場でもある彼女の考え方は、こんな言葉を見ても伝わってくる。

 

これがエレノア・ルーズヴェルトだ。したがって、ソ連人であるリュドミラと対峙した時、彼女にはその人間関係に何の距離も感じていなかった。感じていたのはソ連側だった。彼女にあまり近づいてはならない。その時からすでに冷戦の前哨戦は始まっていたのだ。1945年の8月に日本に原爆が落とされたのは、『ソ連が日本を支配地にする前に、いち早くアメリカが制覇しなければならない』という事情があったから。ソ連に日本を取られたら、地理的にソ連側が優位性を得てしまうので、アメリカがそれを阻止するため、やむを得ず原爆を落として時短に走ったのである。

 

当時を知る人からすれば恐怖の女。だが、エレノア・ルーズヴェルトは見抜いていたようだ。彼女が一人の女性にすぎないということを。

 

  • クリミアの戦い (1941年-1942年)
  • オデッサの戦い (1941年)

 

 

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