ポスター画像出典:『映画.com』
ボスニアヘルツェゴビナのセルビア人武装勢力により撃墜された戦闘機WSO(兵器管制士官)の逃走劇をメインとする。1992年から起きた旧ユーゴスラビアの民族紛争がシンシナティ協定により、ボスニアの停戦合意が実現。戦闘の鎮静化に伴いNATO軍が撤退を始め、米海軍空母カール・ヴィンソンはアドリア海上で不測の事態に備えていた。この民族紛争とNATO軍の介入や撤退についての動きは実際にあった話である。
この話が実話かどうかが明言されないが、wikipediaで調べるとこうあった。
物語の基盤は、1995年7月22日撃墜された米空軍F-16Cパイロットスコット・F・オグレディ大尉が友軍に救出されるまでの6日間の逃亡劇とする説があり、当人自身も退役の翌2002年に主人公のモデルに無許可での映画化であると主張して製作会社に対し提訴した。1994年に撃墜され脱出した英国海軍FRS Mk.1シー・ハリアーパイロットニック・リチャードソン大尉や、湾岸戦争帰りの元英国空軍ナビゲーターで作家のジョン・ニコールの作品とも類似するといわれる。
どうやら2つの実在した事実を基にして作られ、この映画の売り上げがハリーポッターに次いで全米2位となったことで、そこからお金を得ようという当人たちの動きがあったという、裏話もあるようだ。ただ、どうかこういう裏話は気にせずに映画で展開されるシリアスで緊張感ある展開だけに注目したい。旧ユーゴスラビアの民族紛争という歴史と共に国家間における緊迫した関係などを実感でき、見応えがある。
その見応えはこの映画の売り上げや、『エネミー・ライン2 -北朝鮮への潜入-』という本作とは無関係の二番煎じ映画が出ていることからもよくわかるはずだ。