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『ポンペイ』 レビュー(感想)と考察

『ポンペイ』

ポスター画像出典:『映画.com

 

紀元69年、これはローマ帝国で言うと暴君と言われたローマ皇帝ネロの時代(54~68年)である。

 

ベンハー 0~30年 アウグストゥス、ティベリウス時代
クォ・ヴァディス 60年頃 ネロ時代
第9軍団のワシ、テルマエ・ロマエ 138年頃 ハドリアヌス時代
グラディエーター 180年頃 アウレリウス時代

 

  • ティトゥス79-81
  • ドミティアヌス81-96

 

それからしばらくたち、79年となる。この時代のローマ皇帝はティトゥスだ。弟には暴君と呼ばれたドミティアヌスがいた。舞台はイタリアのナポリ地域であるポンペイ。62年2月5日、ポンペイを襲ったポンペイ地震によりポンペイや他のカンパニア諸都市は大きな被害を受けた。再建作業はされたが、不完全な状態で79年8月24日以降の午後1時頃にヴェスヴィオ火山が大噴火し、一昼夜に渡って火山灰が降り続けた。

 

 

この絵はポンペイの想像図。つまり、想像の域を過ぎない。だからここで行われた人間ドラマが実際にあったということはない。人口は約1万人。天災で一度に死んでしまった人の数としては決して少なくないが、都市の規模としては小さく、中にはこの事実を疑う人もいた。だから『幻の古代都市ポンペイ』という名前が付けられるわけである。

 

ガリア(現在のフランス)に住むケルト人(ガリア人)の一部族であるフランスの最初の英雄ウェルキンゲトリクスは、カエサル率いるローマ軍に抵抗した。この時の記録が『ガリア戦記』である。このようにして当時のローマはその領土を拡大。帝国になってからはますます異国人たちを迫害していった。この映画の冒頭でもケルト人がローマ軍に迫害されるところからはじまる。

 

そして、物語全体の軸にローマ軍が存在することから、当時の状況を著しく改変しているということはなく、なるべく史実に沿って展開されていく。もしかしたらこういう物語があったかもしれない。そう思いを寄せながら、かつて確かにここで生きた人々のことを想う。

 

 

 

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