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『とうもろこしの島』 レビュー(感想)と考察

『とうもろこしの島』

ポスター画像出典:『映画.com

 

1992年頃の東ヨーロッパに位置するアブハジア共和国。アブハジアとジョージアは内戦状態にあった。地図を見てみよう。

 

 

アブハジアというのは国際的にはジョージアの一部として数えられている。この海沿いの小さなエリアがアブハジア共和国である。今回は、そこで起きた内戦を背景に、そこで平和に暮らすある親子の話が描かれる。といっても祖父と少女で、その設定も計算されているかもしれない。要は、二人の共通点は『不安定 』だ。親がいない、おじいさん、少女、これらの要素があるとみている側はとても『不安』になる。

 

更に、少女の無意味な着替えシーンがあるので、そういう映像がより視聴者に不安を与える。そうすれば、そんな中近づいてきた軍人に対する緊張感が引きあがるというわけだ。そういう戦略で鑑賞者を引き付け、かつこのアブハジアという小さな国で起きている現状を世に伝えることに成功している。

 

ただ私が嫌なのは少女の着替えシーンで、『無意味』という強い言葉を使ったように、私は児童ポルノが大嫌いで報告するレベルなので、こういう映像は流さないでほしい。もちろん局部は映らないが、暗にそういう連中の欲望を煽るようなことは許せない。それは、私の中にもある欲望なのである。女性をエロティックに映せばロリコンじゃなくても何かを感じるものである。『その要素』を煽ることに対し、腹を立てながら観ていた。

 

『そうでもしてくれないと記憶に残らないでしょ』という狙いがあるのなら狙い通りだ。