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『神弓-KAMIYUMI-』 レビュー(感想)と考察

『神弓-KAMIYUMI-』

ポスター画像出典:『映画.com

 

朝鮮時代を描いた韓国映画は、彼らが描かなければ世に出ないので、それだけで貴重だ。時代は1636年頃の李氏朝鮮(1392-1897年)。時の国王は22代国王仁祖(インジョ、じんそ、1595年12月7日 – 1649年6月17日)である。である。丙子の乱(1636年から1637年にかけて、清が李氏朝鮮に侵略して、制圧して服属させた戦い)を舞台としたアクション映画で、韓国で747万人を動員し、2011年の年間興行成績第1位を獲得したという。確かにそれだけ緊張感があり、スピーディに展開されていくため飽きずに物語を見進めることができる。

 

また、『安市城 グレート・バトル』でもそうだが、どうやら韓国、朝鮮では『弓』というのは特別な意味を持つらしい。韓国神話については下記の記事にまとめたが、

 

韓国人は『熊』ではなく『虎』かもしれなかった?紀元前2370年にあった『はず』のお話 | IQ. (a-inquiry.com)

 

朝鮮の神話で有名な『朱蒙(ちゅもん)』のwikipediaにはこうある。

「朱蒙」の名の由来は扶余の言葉で「弓の達人」と言う意味である。その名の如く7歳になると自ら弓を作り、矢を射ると百発百中だった。将来必ず異心を抱くとして扶余の人々は排除を望んだが、金蛙王は朱蒙を庇い馬の世話を命じた。

 

もはやこの朝鮮人たちの元祖とされる朱蒙が、弓の名手。したがって下記の記事にあるような『各民族のルーツにある神話』の理由も手伝って、韓国映画には弓がよく登場するのである。つまり、朱蒙がもし槍の名手なら、槍がよく出てきたということになる。

 

ついに各民族のルーツに『神』が存在する理由がわかった!

 

だが、そうした裏話を排除して考えても、当時にあった主力の武器が剣や弓であったことは間違いないので、無理なく物語を追うことができる。爽快かなあってなかなか見応えがある映画だ。