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『耳をすませば』 レビュー(感想)と考察

耳をすませば

ポスター画像出典:『STUDIO GHIBLI

 

多くの日本人は『カントリーロード』と聞くとこの映画を思い出す。これだけ映画と音楽がシンクロする映画も珍しい。そこら辺を見渡せばありそうな話であり、しかしよく考えるとそう多くはない話だ。絶妙なドラマと現実の世界との距離感、そして音楽と少女の想像力溢れる心の豊かさが、この映画をより一層尊く、切ない物語へと昇華させる。

 

『天沢聖司の演奏の途中からセッションが始まるシーンは、心を鷲掴みにされた。父親がこの映画を観て、子供だった私に『これは大人の映画だね』と言い、私はそれに対して『いや、(俺にだって)わかるよ』と言い返してから20年。いつの間にかこの作品は、私にとって遥か昔に通り過ぎた『いつか通った道』となった。思い出がたくさん詰まった作品だ。

 

最後は朝で寒がるシーンがあるが、最初の団地のシーンが夏の印象が強いのか、『カントリーロード』の曲と踏み切りの映像が、強く夏を感じさせる。『金曜ロードショー』で冬に放送されるときもあるが、やはり夏に放送された方が観たくなるのがこの映画だ。

 

ちなみに私のジブリへの愛は下記の通りだ。全シーン描くチャレンジを実行中である。