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『ダンガル きっと、つよくなる』 レビュー(感想)と考察

ダンガル きっと、つよくなる

ポスター画像出典:『映画.com

 

元アマチュアレスリング選手マハヴィル・シン・フォーガットと彼の娘であるフォーガット姉妹の半生が描かれる。この映画を観ると、動物の肉を平気で食べていること、清潔な環境で何不自由なく生活できていることが、ある種の『隠蔽』であるという事実を、再考させられることになる。強くなるために肉を食べなければならない。レスリングの内容もさることながら、私が印象深かったのはその言葉である。

 

もちろん、インド人レスラーとして世界で活躍するまでの経緯や過程も見応えがある。インド人が数字に強くなった背景に『カースト制度』があると聞いたことがあるが、それら社会的要素も切実な問題である。多くを代償にし、重くを背負った二人の女性が、熱き父親のインディアンエネルギーに後押しされ、この世界に大きな波を作った。

 

 

ちなみにモデルの女性が吉田沙保里のファンということで公式メッセージがある。この映画の迫力を見た後に吉田沙保里が『その上にいる』と考えると、彼女の異常さが浮き彫りになる。我々は彼女を当然のように親しみある人として受け入れているが、世界の資産なのである。