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「レッド・ブロンクス」 レビュー(感想)と考察

レッド・ブロンクス

ポスター画像出典:『ヤフー映画

 

何度も観ていたということは、鑑賞を始めたら思い出してきた。コンビニの感じ、不良のレース対決の感じ、何となくの雰囲気で脳に刷り込まれていた。子供の頃に何度も観ていたのだろう。では、大人になって見識がついてから観るとどういう感想に変わるか。見応えはある。だが、『酔拳』でウォンフェイフォンの母をユニークに演じた彼女の良さがほぼゼロだし、中国仕様に帳尻を合わせると違和感が生じる。ただ、ジャッキー・チェンはこの映画で世界全米興行収入初登場1位というアジア映画初の快挙を成し遂げ、米国中でジャッキー・チェンブームを巻き起こした。そういう意味で初見のインパクトとしては『つかみは成功』だったのだろう。

 

ただ、ジャッキー・チェンの実力は完全に生かしきれてはいない。違うエリアで積み上げてきた『型』を、違うエリアに受け入れられる『型』に当てはめ変えるところに無理が生じ、ちょっとした違和感が生じるのだろう。これが、ハリウッド映画以外が全世界規格として通用しない理由の一つだ。その意味で、『パラサイト半地下の家族』というのは世界規格に当てはまる印象を受けた。それもこれも、ジャッキーら先駆者たちの積み上げてきた失敗や成功といった基礎があってこその栄光だと言えるだろう。