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『ユー・ガット・メール』 レビュー(感想)と考察

ユー・ガット・メール

ポスター画像出典:『Yahoo!映画

 

『ユー・ガット・メール(メールが届きました)』。かつて、このキーワードは『最新』だった。公開時の1998年は、まだEメールが普及したてであり、最前線。大きなパラダイムシフトによってこの世界の形が変わったこのタイミングで、この手の映画が出るのは必然的でもあっただろう。この映画は1940年に製作されたエルンスト・ルビッチ監督の『桃色の店』のリメイク作品で、そこでは「手紙で文通」である。手紙での文通も、パソコンで『ユー・ガット・メール』と鳴り響くEメールも、2020年の今考えると、かつて通った道である。そうなると、もしかしたらいずれこの次の展開がリメイクされるのかもしれない。そんなことを考えながら観るのも、一つの楽しみ方である。

 

人間がそこにいる限り、どんな時代でも起きることは同じだ。流行というソフトは違っても、人間というハードは未来永劫変わらない。ぜひ、ソフトにとらわれずにハードに目を向け、彼らが織りなす恋愛関係を見て、ハラハラドキドキしたい。