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『グリッター きらめきの向こうに』
ポスター画像出典:『ヤフー映画』
評論家から最低の評価を得て、同年のゴールデンラズベリー賞では6部門で候補に挙がったほどの出来栄えで、私の感想も同じように低い。同じようにディーバを描いた映画はビヨンセやダイアナなどいくつもあるが、その中でもっとも稚拙な内容と言えるだろう。だが、彼女の名曲はそこに並ぶどのディーバにも負けない爆発的な求心力がある。二兎を追う者は一兎をも得ずだ。人は何か一つ秀でていればそれだけでいい。マイケルジョーダンが卓球をしなくてもいいのだ。
だが、彼女はこの映画が公開された2001年から2004年の間、テレビでストリップまがいのことをしたり、メンタルに問題を抱えたりと、低迷期を過ごしていたようだ。しかし、その後再ブレイクをする。どちらかというとその辺りの描写まで含めた映画を彼女の死後もう一度撮った方が面白い映画になる。2009年には『プレシャス』で彼女の存在感をほぼ消した、ノーメイクに近いような女性の役を演じて、しかしそれが無意味に前に出ず、縁の下を支えていて、いぶし銀の活躍だった。
『力』で押さえつけることは、『井戸の中』の世界だけで通用することで、『大海』に出ればむしろ逆のアプローチをしなければ逆効果になる。真理に近づけなければならないのだ。間違っても『虚偽、虚飾』は文字通り『空虚』であり、世界には通用しない。
『この映画のジャンル』
芸術、女性