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『KCIA 南山の部長たち』 レビュー(感想)と考察

『KCIA 南山の部長たち』

ポスター画像出典:『Amazon

 

 

『部長』というのはあまりにも地味なワードで、大企業に勤めていてその役職に満足している人はいるだろうが、普通は『部長』を求めて生きることはない。現在満足している人も、いきなり部長ではなく、係長、課長などと昇進し、現在そこにあるだけかもしれない。最終目的という人は少ないはずだ。それくらい地味な役職である。

 

だがもちろん、重要な仕事だ。また、私は社長だが、規模が違えば部長の方が遥かに報酬が多いし、権利も増えることがある。一見すると地味だが、そこで部長でも、違うところでは会長クラスの長であることもある。

 

だが、この映画における部長とは、『大韓民国中央情報部(KCIA)』の責任者のこと。韓国のCIAの責任者となれば地味どころかその対極、あまりにも派手な仕事である。見た目がメガネのサラリーマン風のスーツの男。日本では完全に『部長』そのものだが、やっていることは『殺人、革命』、あまりにも普通ではない。1979年の朴正煕(パク・チョンヒ)暗殺事件である。当時の韓国大統領朴正煕が、KCIAの誰かに暗殺される。一体、この事件の真相はいかなるものだったのか。