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『アメリカン・ハッスル』 レビュー(感想)と考察

『アメリカン・ハッスル』

 

 

ダークナイト』の後のクリスチャンベールの映画として期待したのが、私の映画経験も弱かったこともあって、拍子抜けのような感覚を得て、一番最初に観た時はあまりこの映画の価値を理解できなかった。

 

だが、数年後に再鑑賞することになる。私は基本一度観た映画は二度と観ない。その方が最初のその一発の鑑賞に希少な価値が生まれ、より映画に集中して楽しめる体。だが、そういう風に『以前観て理解できなかったもの』はたまに再鑑賞するのだ。すると、この映画が私の好きな実話映画だと分かった。1970年代にアトランティックシティで起きた収賄スキャンダル「アブスキャム事件」を基にしている。

 

俳優も豪華だった。

 

クリスチャン・ベール
ブラッドリー・クーパー
エイミー・アダムス
ジェレミー・レナー
ジェニファー・ローレンス
そして、ロバートデニーロ。

 

これだけのキャストが揃っていて、だからこそ当時観た時は拍子抜けだったのだが、数年間で映画経験をたくさん積んだ私は、その一人一人の映画ヒストリーや、今までの作品での演技、また、実話映画を論理的に頭で構成して観る『左脳鑑賞』ができるようになっていて、この映画の価値が分かるようになっていた。

 

『右脳鑑賞』とは、若き日の私の映画に対する態度だ。ワーキャー的な内容だけに反応し、『うおーっ!すげーっ!』と言うだけの態度。多くの人がこういう感覚で映画を観ているはずだ。だから、人が集まる映画にはそういう映画が多い。私はコロナになるまで毎週映画館に13年間通い続けたから間違いない。

 

『左脳鑑賞』で映画が観れるようになると、

 

(え、これ本当にやったの?)

 

(すげえ、デニーロがカジノにいる・・)

 

などと、今までの知識経験と重ね合わせながら映画の一つ一つのシーンに『いいね』を心で押していくことになる。その押した回数が多ければ、今回のように『面白い映画だったなあ』ということになるのだ。