Contents|目次

『キング・アーサー』 レビュー(感想)と考察

キング・アーサー

ポスター画像出典:『映画.com

 

 

『キング・アーサー(2004年)』

イングランドがまだ『ブリテン』と言われている時代、やはりこのあたりを支配しているのはローマ帝国だった。ローマ帝国の最後の『最後の善なる皇帝』マルクス・アウレリウスが死亡してから100年経ってもローマ帝国は何かと争いを続けていて、ブリテンを侵攻、そしてこのあたりにあった少数民族は、ローマ帝国に組み込まれた。時は452年。そうした事情でローマと組んだ民族出身の騎士アーサーは、名剣エクスカリバーと仲間たちと共に、ローマの支配からついに自由を勝ち取る瞬間を目前としていた。

 

だが、そこに立ちはだかったのはゲルマン系の民族であるサクソン人。彼らはのちにこのヨーロッパ人のルーツになる民族。『イングランド』の語源となったのはアングロサクソンだ。アングル人ジュート人サクソン人のゲルマン系の3つの部族の総称である。この中でアングル人が、イングランド人としてイングランドの基礎を築いた。

 

このように、様々な民族が勢力を競い合い、ここでその縄張り争いを繰り広げ、定着していった。これは、まだイングランド(イギリス)がこの世に登場する前の、そうした民族同士の競り合いと「アーサー王と円卓の騎士」をモデルにした、『あったかもしれない』歴史の旅である。この映画でグィネヴィアというアーサー王の王妃が出てくるが、彼女が相当な腕前の弓の名手である。

 

 

 

『キング・アーサー(2017年)』

上にあるキング・アーサーと全く同じものをテーマにしているが、これは聖剣エクスカリバーにスポットライトを当てた映画。大赤字を食らった問題作という話だが、そういう細かい話を一切気にしなければ、私は全然普通に楽しめた映画だった。当時私は歴史を一切学んでいなかったから、そういう人で、アクションが好きで、エクスカリバーなどの冒険やRPGが好きな人だったら全く問題なく楽しめるだろう。