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『ラ・ラ・ランド』 レビュー(感想)と考察

ラ・ラ・ランド

 

 

そこまでミュージカルのうっとうしさを感じることはなく、不自然ではない。その時の役の気分とテンションに応じて音楽が流れて歌を歌うだけ。そう考えると、それらは単なるBGMに等しい。音楽があるからこそ、この物語の奥行きが何階層も深くなる。

 

この世界では往々にして、一夫多妻制も、一妻多夫制も取っていない。そういう国もあるが、そうじゃない国がほとんどだ。つまり、結婚相手は一人に絞らなければならない。それを決めるのも、往々にして一生に一度だけだ。そして、その制限の中に生まれる儚さこそが、『尊さ』を生み出す。この物語のように。