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『ゴジラシリーズ』 レビュー(感想)と考察

ゴジラ

ポスター画像出典:『映画.com

 

内容は覚えていないのだが、子供の頃ゴジラを観ながら家族みんなでアイスクリームを食べた。冬の寒い時期に、暖房の効いた部屋で、そういう温かい時を過ごした。その幸せはいつまでも続かなかった。家庭にあった宗教問題や、非行、そして早くに死んだ父。様々な問題が我が家をかき乱し、もう二度とあの頃には戻ることはできない。

 

だが、戻るつもりもない。別に過去に執着などしていないのだ。一つだけいるのは、あの時その空間にはゴジラがいた。そういうことなのである。

 

 

シン・ゴジラ』

 

多くの日本人が騒ぐほどの面白さではなかった。そこまでの作品ではない。だが、単純に私はゴジラが好きだ。昔、寒い冬の温かい部屋の中で、アイスクリームを食べながら家族でゴジラを観たのは、懐かしい思い出だ。

 

GODZILLA』

シン・ゴジラよりも迫力があるのはこっちだ。皆、日本の作品を海外に取られたくないと思っているのか、シン・ゴジラの方を高く評価する。だが、私が観たいのは『最高の映画』だ。それが観られるなら、どこの国がやったって関係ない。

 

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

核爆弾が落とされた約10年後に、『反核』をテーマにした日本の伝説的映画が誕生した。『ゴジラ』である。ゴジラは全世界の著名な映画監督に影響を与え、あれから70年経った今でも、いまだにハリウッドでそのリメイク版が公開されるなど、まさに映画界の怪物的存在である。映画というエンターテインメントに込められた、世界共通のテーマ。映画を哲学的で高尚な次元に引き上げるだけの能力を持つこの作品は、映画が存在する意義を教えてくれる。モスラのテーマ曲も久しぶりに聞くことができた。

 

間違えて吹き替え版で観てしまった。だからある種の安っぽさを覚悟しなければならなかった。案の定、声優の一人のタレント(田中圭)は全くかみ合っていなかった。だが、問題はそれだけだった。芦田愛菜や渡辺謙は合格点であり、木村佳乃にいたっては、今調べるまでプロの声優だと思っていたくらいだ。

 

後のプロたちもちゃんとやってくれた。それだけではない。作品があまりにも緻密にできていて、つまりスカスカの空っぽではなかった。それにはゴジラが日本映画で積み重ねてきた歴史も関係しているだろうが、俳優たちも本気で熱演していたから、この作品に安っぽさを感じなかったのだ。そして吹き替え版ではあったが、4Dで観て良かった。やはりこの規模の映画になると、映画館かつ4Dで観れるなら最高の臨場感を得られる。

 

幼い頃、映画と言えばゴジラだった。亡き父親と家で観た数少ない映画の思い出にも、このゴジラがあった。今ゴジラは完全によみがえった。いや、パワーアップして復活したのだ。…だがおかしい。『例のコング』がいない。

 

 

『ゴジラVSコング』

第「モンスター・ヴァース」の4作目。1作は、『ゴジラ』のリブートである『GODZILLA ゴジラ』(2014年)であり、『キングコング』のリブートである『キングコング:髑髏島の巨神』(2017年)、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019年)、『ゴジラvsコング』(2021年)と続く。

 

前作で(なぜキングコングがいないのか?)と疑問に思ったのだが、最後に思わせぶりな内容が流れてテンションが上がったのを覚えている。そしてついに今回これを映画館で観たわけだ。日本が生んだ世界のゴジラ。そして、アメリカが生んだ世界の猿。この世紀の対決は、その3つの前作の助走によってボルテージは最高レベルに引き上げられた。これはもう、何かうんぬんとここで説明するような内容ではない。大画面、大音量で観るべきだ。もっと言えば4D。それでこの映画を観る環境が最高に揃うのだ。

 

 

 

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