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『マルクス・エンゲルス』 レビュー(感想)と考察

マルクス・エンゲルス

ポスター画像出典:『Yahoo!映画

 

1843年ドイツ。イギリスで1733年頃から起きた産業革命から100年。それはすっかりこの世界に浸透し、人々の生活はより利便性が増す一方のはずだった。だが、この革命のせいで人々の間に大きな格差が生まれるようになり、ブルジョワジー(資本家)とプロレタリアート(労働者)という決定的な階級の差異が生まれた。人は平等ではないのか。このまま格差が生まれ続けていいのか。

 

そこに現れたのが、現実世界に最も影響を与えた哲学者マルクスと、そのよき理解者である工場長の息子、エンゲルスである。彼らはちょうどその階級の違いによって対立関係にあったが、実際には論文を通して実力を認め合っていた。そして彼らから『共産主義(社会主義)』という、平等を目的とした世界を揺るがす概念が生まれる。それは、この後ソ連のレーニンが応用し、スターリンが悪用したことで、『冷戦』という大きな亀裂の原因ともなった因子だった。

 

 

だが、アインシュタインが核連鎖反応を科学者視点で純粋に発見したように、マルクスらも決してこの世界を壊そうとして立ち上がったわけではない。しかし、人間にとって極めて重要なワンシーンをこの目で見ておく必要がある。