Contents|目次

『ヴィクトリア女王 最期の秘密』 レビュー(感想)と考察

『ヴィクトリア女王 最期の秘密

ポスター画像出典:『映画.com

 

エリザベス女王が世界一有名な女王であり女性なら、ヴィクトリア女王は大英帝国の黄金期に君臨した実力者である。インド大反乱(1850年)から更に37年経った1887年イギリス。ヴィクトリア女王はすっかり高齢者となっていた。私はあのガンジーほどの人物がヴィクトリア女王に対しては敬意を払っていたのを歴史の勉強時に知ると、違和感を覚えた。何しろ、大英帝国のトップである彼女には遺憾に思うのが普通だからだ。だからインドはイギリスから独立したのである。

 

この映画を観ると、そんなヴィクトリア女王に対して少しは理解が深まることになる。かといって帝国主義が正当化されることはない。植民地化された人々は独立運動をして、今はもうそれが完全に時代遅れになっているように、黄金期に君臨していたからといって、イギリスとフランスの2トップ、もちろんスペイン等がやっていたことは間違いだ。ナチス・ドイツ、大日本帝国も同じことである。しかし、女王の立場は難しかったと言えるだろう。