ポスター画像出典:『ヤフー映画』
彼らには宗教的観念はない。だが、なぜか彼らの生きざまからはある種の宗教臭さを感じる。それは、彼らに『迷いがない』からだろうか。それだけでは、『信念』でもそうだ。ということは、信念とも断言できない、違う何かが彼らの思想にはある。それは、『歪んだ心』だ。フランスの小説家、プレヴォは言った。
宗教の源泉は純粋だったとしても、川下にいけばいくほど、幾多もの人間の複雑な心が相まって、実体が歪んでしまう。最初に観た時はあまりにも衝撃的だった。なぜ主人公である男の口数が少ないのかもわからなかった。しかし、媚を売らないと決めている人間の口数は、自然と少なくなる。彼らの『命の使い方』には、目を見張るものがある。