『戦場のピアニスト』
ポスター画像出典:『映画.com』
映画を楽しむためには、知識と情熱、そして『覚悟』も必要である。この映画が放映されて話題になった2002年、私はそのすべての要素を持ち合わせていなかった。しかし、あれから18年。私は多くを経験し、歴史も一から学び直した。ここで描かれる話がどんなことであれ、すべてを受け入れる覚悟が備わったのだ。
戦場で、一人の男がピアノを弾いている。だが、音色が聴こえない。一体どういうことなのか。いや違う。『弾いてはいない』。そう。弾くとまずいのだ。その音で存在がばれれば、まるでゴミでも扱うように、命を踏みにじられる。これは、ユダヤ系ポーランド人のピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの体験記を脚色して映像化した映画だ。ユダヤ人がヒトラー率いるナチスにどんな扱いをされたか。我々は『シンドラーのリスト』に匹敵する衝撃的な映像を目撃する。
そしてこのピアニストが弾くピアノは、無情な戦場で、誰に、どんな影響を与えるだろうか。