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『ある少年の告白』 レビュー(感想)と考察

ある少年の告白

ポスター画像出典:『映画.com

 

同性愛というのは、稀な存在である。同時に不思議で、実態が見えずにいて、当時はそれだけの理由で刑務所に入れられることも多々あった。イギリスなどでは特にそうだ。聖書を重んじる人にも毛嫌いする人が多い。私の母も美輪明宏、瀬戸内寂聴と聞いただけで差別的な相槌を打ったので、私と口論になったことがある。前者が性別不合で、後者が自分とは違う宗教の人間だからだ。

 

だからこそ、実態が見えづらい。つまり、私の母のような差別的な人間、そしてこの主人公の彼のような視野を持った人間は大勢いて、それが往々にして、性格的に偏っていて未熟である。ジャッジする人間が未熟なのだ。結局、彼らの存在が良いのか悪いのか、よく分からないという人が大勢いるのである。

 

しかし、私はただそれだけという理由では決めつけない。私が無宗教を貫くのも、偏った器の小さい人間になりたくないからだ。では、理解者なのか。そうとも言えないだろう。しかしこのような映画を通して真剣に考えることはできる。