ポスター画像出典:『Yahoo!映画』
あまりにも奇抜で痛々しいその様相を初めて見たのはまだ10歳前後だったが、その時の私の視野も心も狭く、これを受けつけなかった。あれから長い時間が経ち、今現在も別にこのような奇天烈な要素は無縁である。それは、ヘビメタの世界が私といつまでも無縁なのと同じだ。だが、この映画はそんなことはわかっているのである。彼が異質な存在だということはわかっているのだ。
そして、異質だからこそ覚える独特の哀愁がある。我々は彼を通し、あの町人たちのように、その存在を無価値で拒絶する対象だと解釈することはできない。決して。