ポスター画像出典:『映画.com』
死刑廃止論者である修道女ヘレン・プレジャンのノン・フィクション作品(『デッドマン・ウォーキング』)を映画化したものである。正直、いくつも映画を観ているとこれが実話なのかそうじゃないのかはどうでもいい。私は最初からそれで区別しておらず、それがゆえに時に現実主義者から白い目で見られることもある。当人曰く、『説得力がないよ』というのだ。
私はそれは違うと断言する。現実にあったから聞くべきで、ないから聞くべきではないというのは無知がゆえにはじき出す答えだ。我々は最初から『まともな現実』を生きていないではないか。殺人も死刑も存在するようなこの世界は、この世の在るべき世界ではない。