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『ラストキング・オブ・スコットランド』 レビュー(感想)と考察

ラストキング・オブ・スコットランド

 

 

1970年代にウガンダで独裁政治を敷いたイディ・アミンが、政権を奪取してから独裁者へとなるまでを描いた作品だ。主人公の医者の青年は架空だが、彼の壮絶な体験はいささか作り話といって切り捨てられるわけでもない。現実に、アミンがしたことがそれを裏打ちしている。ルワンダの虐殺でも100万人の人が殺された。数字で麻痺してはいけない。一人が殺されても大事件なのだ。

 

アフリカはこういうことが現実にあり得るエリアである。多くの動物と共生する自然豊かな人間が息をする一方、野獣と人間の境界線を見失った外道の作った結果が、残酷にこの地に溢れかえっている。