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『プライドと偏見』 レビュー(感想)と考察

プライドと偏見

ポスター画像出典:『映画.com

 

18世紀末のイギリス。とにかくかつての時代を覗くと人間が理不尽な扱いをされている。黒人や女性だ。これはそのどちらにも該当しない私のような人間が声を大にして言わなければならない現実である。しかし、私の声など到底届かない頑強な要塞で塗り固めた巨大権力は、そう簡単には砕けない。女性では相続権がなく、父親が死んだら遠縁の男性が遺産を相続する。誰もがそういう状況を強いられた時、彼女らのように『理想の男性』を夢抱き、待ち焦がれるのではないだろうか。

 

では彼らのケースはどうか。確かに財産ある男性が現れた。金目当てという単純なことではなく、命に関わるのだ。自分や家族、そして生まれてくる子々孫々の命の種が『金持ちの男性』というエネルギー源に宿っている。しかしこの男、どうも様子がおかしい。『傲慢』に見える。彼女にとって彼は、理想の男性になりうるのだろうか。